本日のチビ、絵本を部屋の端から端まで並べて線路やトンネルに見立て、列車を走らせてました~。列車には不思議な魅力があるみたい。我が家は特に列車関連の絵本やおもちゃをあげなかったのに、やっぱり夢中になっていたもの。とにかくつながっていくのが面白いみたい。
ちなみにチビの手にかかるとお菓子の空箱、お箸、何でも魔法のごとく線路や列車に早変わり。チビのこんな想像力が大好きです。
一方私はといえば、列車の箱そのものには興味なし。でも旅好きなので列車の旅には限りなくひかれるのです~。
はじめての列車のひとり旅は金沢から長野への道のり。車窓からの里山風景が美しくって涙が出そうだったなあ(遠い目・・・)。そのほかは京都への夜行列車、北海道への寝台列車、ニュージーランド、スペイン、タイの農村を走るオンボロ列車・・・などなど。どれも車窓からの大自然のみならず、通り過ぎる町、村に息づく人々の暮らしにワクワク、そして車内で乗り合わせた人々との出会いがたまらなくいい思い出です。
陣痛待ちのとき相方が借りてきてくれてのが、そんな列車内での出来事をモチーフにした映画『明日へのチケット』。私好みざんした。
こちら、アッバス・キアロスタミ×エルマンノ・オルミ×ケン・ローチ共同監督作品で、それぞれが独立したストーリーのようでいて少しずつ絡み合っているの。余談だけれどキアロスタミといえば『桜桃の味』を映画館に観に行ってほとんど寝てしまった記憶が・・・。あのころは若かった。
さて舞台はローマに向かう特急列車。主な登場人物は久々に恋心を抱く老教授、傲慢な未亡人と彼女の世話係の無気力な青年、セルティック・サポーター3人組、そこにアルバニア人の難民家族が全編を通してさりげなくかかわっていくというもの。それぞれの人がそれぞれが主役の人生を歩んでいる。通り過ぎる景色がそこにとどまっている日常であるなら、旅は日常からの脱却。だからなのか色んな気づきがあったり、ドラマなのよねえ。タイトルのごとく明日への希望がわいてくる前向きな話ばかりなのだけれど、その前向きさがアメリカンなハイテンションな感じ(分かる?)ではなく、ヨーロピアンな地味~ぃで淡々としているのが落ち着くんだな。ストーリーの詳細はコチラ↓
『明日へのチケット』公式サイト
“まるで自分の乗った列車の中で関わりあった乗客達のエピソードを一緒に体験しているような感じがした”と解説にあったけれど、まさにそう。気づけば登場人物に感情移入し、最後のほうは人生の不条理に、あ~、と叫びたくなるようなイライラ。そして、爽やかなどんでん返しに人生ってやっぱり素敵だぁ~、と明るい気持ちになれる映画でした。ミニシアター系が好きな方にはおすすめです。
あ~、列車の旅がしたいわぁ。飛行機もいいけれど、窓から移り行く風景を眺め、そこに暮らす人々に思いをはせるのが好き。列車の旅って、まるで一冊の本を読んだかのような気分になれるんだなあ。
さあ、今度はどこへ行こう?チビ&ベビーよ、こんな母についてきておくれ~。
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