八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

海の考え方

2010-06-29 23:24:00 | シーパラダイス

 

本日は!

再び イカダおじさん の話。

 

何年も前、

 

瀬戸内海に浮かぶ イカダ に

家を建てて暮らす イカダおじさん が

ワイドショーを賑やかしていた。

 

イカダ住居 のデザインはともかく、

 

海上生活は、

カッコイイ! と思った。

 

  

一生分のローンを組んで、

小さな土地に 終身刑 みたいな

新築住宅を建てる時代に、

 

広大な海を 棲家 とする考え方には

メッセージ があると思った。 

 

海に浮かぶ イカダ から見る

陸でひしめく人たちの風景は

さぞかし、滑稽だったろう。

 

 

そんな イカダおじさん は

広島県 ともめていた。 

 

海を不法に占有しているとか、なんとか・・・・

 

イカダおじさん は、

果敢に灯油を頭からかぶったりして

広島県 とわたり合っていたが、 

 

とうとう、

 

広島県 は撤去命令を出した。

 

 

ここからが、おもしろい。

 

 

テレビカメラが待ち構える中

どうなることやらと思っていたら・・・・

 

 

イカダおじさん は

知り合いの漁師さんの船に、

 

ひょいっと、

イカダ を引っ張ってもらって、

 

隣の 山口県 に行ってしまったのである。

 

 

たったそれだけで、

  

広島県 は、

強制代執行の論拠を失った。

 

 

痛快劇である!

 

 

行政区分という

陸の考え方の 不自由さ と、

 

世界へ繋がる、

海の考え方の 自由さ が、

 

対照的で感動した!

 

 

陸で不毛な国取り合戦を繰り返す

戦国大名 と、

 

海を自由気ままに行動する

村上水軍 との差異に似ている。

 

  

きっと、

イカダおじさん は、

海賊 の末裔だろう。

 

 

その後、

 

山口県 に移った イカダ住居 は

台風で木っ端微塵に壊れて、 

 

イカダおじさん は、

  

村上水軍 村上武吉 の終焉の地、

周防大島で暮らしているという。 

 

 

  

 


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