八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

大阪中央卸売市場 泥棒物語

2013-12-30 21:21:26 | シーパラダイス

 

昔、働いていた

大阪中央卸売市場 の話をひとつ。

 

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毎年、年末になると

大阪中央卸売市場 に泥棒がやってくる。

 

市場内の高級魚介類を狙って

泥棒が押し寄せるのだ。

 

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毎年、泥棒は捕まると縄でグルグル巻きにされて、

マグロの競り場の一等高い梁にぶら下げられる。

 

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警察が来るまで、

泥棒はブラーン、ブラーンと

情けない姿でぶら下げられ、罵声を浴びせられる。

  

年末の 大阪中央卸売市場 の風物詩だった。

  

なぜ、泥棒をグルグル巻きにして

マグロの競り場の一等高い梁にぶら下げるのか?

  

これには、深い理由がある。

  

その理由とは・・・・

 

大阪中央卸売市場 で働く労働者から

泥棒の命を守るためである。

 

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とある昔、

捕まった泥棒は、皆からボッコボコにされた。

 

とにかく、

その場を通りがかった労働者の皆が

ボッコボコにするわけだから、

 

泥棒は最悪の悲惨な結果となった。 

 

 誰の一撃で死に至ったか?

   

なんて調べようがないくらい

大勢の労働者にボッコボコにされた。

 

 元プロボクサーをしていた労働者・・・・

 元お相撲さんをしていた労働者・・・・

 元ヤクザをしていた労働者・・・・

 元芸人をしていた労働者・・・・

 

大阪中央卸売市場 には、

夢と挫折が入り混じった独特の殺気があり、

年末に、そのボルテージは最大になる。

 

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だから、

 

泥棒が捕まると・・・・

 

大間の漁師が、

釣り上げたマグロを手際よく船べりに縛るように・・・・

 

縄でグルグル巻きにして 

屈強な労働者の手の届かない

梁にぶら下げることになったのである。

 

やさしい男たちの知恵である。

 

ブラーン、ブラーン、ブラーン・・・・

 

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今からウン十年前、

  

暴力とやさしさに包まれて

大阪中央卸売市場 は確かに存在していた。

 

 

 

  


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