八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

メリケン亀やん

2014-11-05 00:05:45 | シーパラダイス

密航漁夫 吉田亀三郎

吉田亀三郎とは、
1912年(タイタニック号が沈没した年)に
木造船『住吉丸』でアメリカへ密航した男である。 

太平洋を渡り、
サンディエゴへ到着した吉田亀三郎らは
不法侵入者として捕らえられ、強制送還される。 

『住吉丸』は、
カワラ長5ヒロ(全長10メートル)の打瀬船だったという。

 

翌1913年、  

吉田亀三郎はあきらめることなく、
『東行丸』という廃船を手に入れて修理し、
25人の仲間と再び密航を企てる。 

ボロ船『東行丸』は、
厳しい航海を成し遂げ、無事カナダに到着し、 

カナダでの吉田亀三郎は、
地元漁師たちを凌ぐ伝説的な漁師となり、
財を築いたという。 

『東行丸』は、
カワラ長8.3ヒロ(全長16メートル)の打瀬船だったという。 

その、密航漁夫  吉田亀三郎の生まれ育った町、
保内町川之石(八幡浜市)をユニックで訪ねたことがある。 

川之石は、
かつて、海運で栄えた港町である。

 

吉田亀三郎が、
生まれ育った川之石の宮内川沿い歩くと、 

太平洋の彼方に向かって、
打瀬船の帆をいっぱいに広げて出港した気持ちが
解るような気がする。

 

この港町は、
海に向かって開かれているのだ。 

宇和海は、
そのまま太平洋に直結してるのだ。

それにしても、
わずか全長10メートルの打瀬船で太平洋を渡り、
アメリカへ密航するって・・・・

明治の男は・・・ 
宇和海の男は・・・ ただただスゴイ!  

堀江謙一が『マーメイド号』で
太平洋を単独横断(これも密航)したのは1962年だから、
それより、50年も前の話である。

さてさて、
うちの廃船コレクション。

いつになったら、
修理をするのだろうか?

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。