八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

奥山に猫又といふものありて・・・・

2014-07-03 19:24:50 | センチメンタル

 

祖母の父親=曾祖父は、

児島郡滝村(現 玉野市滝)で生まれ育った。

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曾祖父が子供の頃、

滝の家には、雄の三毛猫が居た。

 

その三毛猫は、

成長するのしたがって、

尻尾が二股に分かれ、

 

人間の言葉を理解し、

人間の言葉をしゃべりはじめた。

 

毎夜毎夜、

 

その三毛猫と曾祖父は、

ひそひそと何かを語り合っていたいう。

 

祖母いわく、この話は実話である。

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滝村の三毛猫は、

猫又(ねこまた)と呼ばれ、

児島郡一帯でたいそう評判になったそうだ。

 

・・・・

 

やがて時が経ち、

曾祖父は、腕の良い指物大工となり、

 

水車を造らせると、

その腕にかなう者はいなかった。

 

しかし、

ある日の事、

 

曾祖父は、

自分でこしらえた水車に轢かれて

若くして死んだ。

 

猫又は、毎夜毎夜、

曾祖父に何を話しかけていたのだろうか?

 

私は密かに、

祖母の母親=曾祖母は、

猫又の化身ではないかと思っている。

 

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曾祖母は、

神通力に優れ、身のこなしが軽く、

滝村で一番、木登りが上手かったという。

 

 

 


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