八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

防長三関

2010-08-21 23:04:00 | イケン!

 

本日は!

歴史的速度 の話。

 

歴史的速度 に身を置けば

いろいろ見えてくるものがある。

 

  

昭和の名船 勝丸 の

速度は、わずか5ノット!

 

Img_7210

 

5ノットと言えば、

だいたい、時速10キロメートル。

 

江戸時代の、

平均的な船足(追風)だろうと思う。

 

5ノットの速度で

海を進めば・・・・

 

うまい具合に、

江戸時代の

海路の距離感がつかめる。

 

 

たとえば、

 

周防灘には 防長三関 という 

毛利藩の番所が置かれていた

三つの関がある。

 

下関(しものせき)   下関市

中関(なかのせき)  防府市

上関(かみのせき)  上関町

 

各関の間隔は

約30海里くらい。

 

5ノットの速度で

6時間の距離である。

 

潮や風、波の状況にもよるが、

1日の航路として、ちょうど良い。

 

Mitajiri

 

文久2年、

坂本竜馬 が脱藩した

海路(伊予から長州)も、

 

大洲長浜~上関   (1日) 

上関~中関三田尻 (1日)

 

という行程である。

 

 

そんな周防灘を 

5ノットの 勝丸 で進めば、

 

30海里は、

すばらしく身体的な距離だと思った。 

 

風景 を愛でる余裕も生まれるし、 

土地の 人情 と合わさって

 

情景 として心に残る。 

 

 

なにより、

 

江戸時代は、

港々に宿場があるわけだから、

 

日本全国、

30海里ピッチで

地方が潤う! 交通網だったのである。

 

 

身体的な距離感覚を無視し

利便性だけを追求して、 

 

新幹線 が突っ走り・・・・

ジェット機 がカッ飛び・・・・

 

瀬戸内には、

悪夢の架け橋 が架けられて・・・・

 

都市から都市へ

瞬時に移動できるとなると、

 

なるほど、

地方は衰退する! はずである。

 

 

地方は衰退する! だけでなく、

 

 

実のところ、

 

新幹線 も、

ジェット機 も、

悪夢の架け橋 も、

 

財政赤字発生装置 なのだから、

 

地方の首を絞め続ける真綿なのである。

 

やがて、

 

間違いなく、

 

利便性の 後遺症 は、

まとめてやってくる。

 

 

 

日本の行く末を考えると

まったく困ったものだ! と思うし、

 

 

5ノットで進む、私の行く末も

まったく困ったものだ! と思う。 

 

 

 

近代の利便性 に、

どっぷり浸かっている

 

 そこのあなた!

 

 

そのうち、

 

 近代の利便性に、

 骨までシャブられますよ!

 

 

 

 参考 近代シャブ中論 

 

 

 

 


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