八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

名建築『玉野三井病院』

2011-11-26 02:06:54 | イケン!

 

私が生まれた病院、

名建築 『玉野三井病院』

 

竣工は 昭和12年

三井造船(玉造船所)の設立年でもある。 

(ちなみに 盧溝橋事件 もこの年である。)

A

 

設計は 建築家 置塩章(おきしおあきら) 

(ちなみに宮崎県庁舎も 置塩章 の設計である。)

 

歴史的にみると、

 

名建築 『玉野三井病院』 は、

片肘の張ったネオゴシックから

モダニズムに移行する端境期の

貴重な建築なのであるが・・・・

Img_8925

 

現在の 『玉野三井病院』 は・・・・

 

どういうわけか、

 

タイルを白く塗られてしまったり、

デザインの重大要素でもある庇を隠すように

変なパネルが帯状に巻かれていたりする。

Img_8921

Img_8893

 

裏へ廻ると、

やっと竣工当時の面影が確認できる。

Img_8919

 

なぜ、

渋くてかっこいいデザインを隠して

現代風な嘘をついてしまうのだろうか?

 

 

内部に入ると、

あったあった、竣工当時のタイル!

Img_8928

 

このタイル、

年月と共に、いい風合いを出しているのだが、 

白く塗りつぶしてしまった外壁はもったいない。

Img_8927

 

階段がまたカッコよく、

Img_8948

 

ヘップバーン が

軽やかに舞い降りてきそうだ。

Img_8963

 

驚いたのは、

3階の片隅にホコリをかぶった

竣工当時の模型を置いてあったこと。

Img_8956

 

じっくり見ると、 

やはり、竣工当時のプロポーションは美しい。

Img_8960

 

どうして現代人は、

この美を継承できないのだろうか?

 

実にもったいない。

 

せっかくの アーチ状の梁 は、

新たに張られた天井で台無しになってる。

Img_8965

 

定礎石 は埋まっちゃって

 だけになってる。

Img_8968

 

もう、

新しい建物は造らなくていいから、

 

現存している建物を、

きちんと磨き上げて愛せることができるならば・・・・

 

この町は、きっと魅力的になるだろう。 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。