獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

「JPN TAXI」カタログ印象記

2019年08月15日 | カタログ倉庫

吉田拓郎氏が、ラジオでベタ褒めしていた車が、「ジャパンタクシー」である。
私も、かねてから、一度試乗というか、自分で運転してみたいと思っているのだが・・・
やはりこのような「営業車の試乗車」というのは、札幌周辺のディーラーさんには用意されていない模様。
なので、せめてもの「想い」を込めというか、代償行動で、WEB経由にてカタログを入手した。

富士山をバックに、まさに「ニッポンのタクシー」といった風情の、そのたたずまい。

「次の日本に、いらっしゃいませ。」が、そのキャッチコピー。
   
 
そして、「目的地は、みなさまの喜びです。」との言葉に加え、

さらには、「ようこそ。くつろぎの空間に、ご案内いたします。」とたたみ込む、いわゆる「おもてなし」のフレーズたち。
そもそも私は、タクシーには、あまり、乗らない。
基本的には、お酒を飲んだ時でも、極力「公共交通機関」を利用するタイプの人間である。
なので、今のところ、この「ジャパンタクシー」に乗ったことがない。
このクルマの後席には、佇んでみたいものだと、ついつい思ってしまう。

運転席のシートはブラックなのに対し、それ以外の客席はブラウンのカラー。
「ドライバーは黒子に徹する」とのメッセージなのであろうか。
そして後席左側が「スライドドア」なのに対し、後席右側は一般的な「スイングドア」。
右側がスライドドアだと、ドアが開いていることに後続車が気づかず、子供とかがポン!と飛び出すリスクがある。
車道側をあえてスイングドアにしたのは、後続車にドアが開いていることをインフォメーションし、注意を促すためなのであろう。
まあ、一般的に、タクシーで右側ドアから降車するケースは、ほぼ無いと思われるが、これもトヨタ流の「おもてなし」というか、リスクマネージメントなのだと思う。

FFだけに、後席床は、ほぼフラット!
足元広々で、3人掛けもそんなにキツくなさそうに思料される。

「アシストグリップ」や「チャイルドグリップ」で、年配の方やお子様への乗降性への配慮も、抜かりない。
さらには、「リヤ読書灯」に「充電用USB端子」で、後席に座る方の様々なニーズに対応。
吉田拓郎氏が絶賛していた「リヤシートヒーター」や「天井サーキュレーター」は、「お客様ご自身でON/OFFや風量調整が可能」だという。

まさに「ドライバーの仕事場」といった風情の、インパネ周り。
空調コントロールが右側というか、助手席の人間が操作できない位置に配されているのは、やはりタクシーならではの論理でありましょう。

ステアリングに配された、ハザード。
ペットボトルとバインダーを同時に収納可能な、ドアポケット。
お客様のおもてなしだけでなく、運転手さんの労働環境にも、しっかりと目配りがされている。
また、タクシーとか自動車学校の教習車は、未だに「フェンダーミラー」が主流であるが、それはやはりこちらのほうが、「斜め後方の死角が少ない」という歴然とした事実があるからなのだろう。
 
「修理コストを下げる、3分割バンパー」。
「省エネかつ寿命の長い、LEDランプ」。
これらは、「長く乗られる」ことを見据えて、あえて採用された模様。
たしかに、クルマを何十万Kmも乗る場合には、トータルコストはむしろ低くなるのかもしれない。
さらに驚きは、そのパワートレインの「LPGハイブリッド」
私は、かねてから疑問だったのが、「どうしてタクシーは、ガソリンではなくLPGなんだろう」という部分であった。

もちろん、現代のクルマだけに、自動ブレーキや6つのエアバッグ等は、標準装備。
近年ニュースでもよく取り上げられている「ペダル踏み間違え対策」も施されているが、それは残念ながら「メーカーオプション」である。
 
 
グレードは、シンプルに2つ。
上級仕様の「匠(たくみ)」と、標準的な「和(なごみ)」である。
そして私が驚いたのは。
結構、お値段が、高いこと(^^;
標準グレードでも320萬円オーバーのその価格は、ゴルフやアウディA3等の欧州コンパクトはもとより、スバルでもレヴォーグや、下手をすればWRX S4あたりが、視野に入る。
 
タクシー仕様だけに、ボディーカラーは3色と、必要最低限のラインナップ。
まあ、それぞれの会社が、それぞれのコーポレートカラーに塗り替えればイイので、特に問題ではないと思われます。

そして、「匠」と「和」の装備の違いは、おおむね👆の写真のとおり。
私だったら、「和」で十分かと思うのだが、やはり「おもてなし」的観点では、「匠」に一日の長がある。

5ナンバーサイズに収まる、この「ジャパンタクシー」。
そのディメンション&コンセプトは、タクシーのみならず、フツーの乗用車として展開しても、かなり魅惑的と思われる。
これの「ガソリン仕様」がもし存在したなら、それはまさに、「和製ルノー・カングー」的な、なかなか良いファミリーカーになるのではなかろうか❣
しかしながら、「タクシー専用」だからこそ、このクルマは存在感を発揮するのかもしれない。
この「ジャパンタクシー」が「ロンドンタクシー」よりもメジャーになる日を、私は心待ちにしている。


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