Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

α33D「Woman」朝倉響子, 1973.

2023-06-17 | Exhibition Reviews
 暖かい陽の光を浴びた彼女が、ぐっと握りしめた両手の力をほどきながら、おもむろに両脚を伸ばしています。

 覗き込もうとしても、うつむいた顔を窺い知ることすらできなかった彼女※1が、暖かい光に誘われて空を仰ぎ※2、ようやくその顔に鼻筋が通ってきたように視えるのは、なんらかの兆しにも思えます。

 ところで、"なぜ、〈わたし〉がそう思うのか?"

 その作品たちが置かれた場所やモデルとなったポーズが違えども、それらの印象を繋げてその意味を考えれば、ひょっとしたら、〈わたし〉だけの〈世界〉が存在するような気がします。

初稿 2023/06/17
写真「Woman」朝倉響子, 1973.
撮影 2023/02/05(東京・町田)
注釈
※1)α31D「女」
※2)α32D「女 Woman」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« α32D「女 Woman」朝倉響子, 1... | トップ | α34D「WOMAN」朝倉響子, 1978. »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿