Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

§28「日本の思想」 丸山真男, 1961.

2014-10-01 | Book Reviews
 「~である」と語るとき。それは解があらかじめ用意されており、もはや思考が停止するとき。つまり必然性や因果律といった(本質)存在に支配されることなのかもしれません。

 「~がある」と語るとき。それは解く以前の状態であり、思考する直前の状態。つまり偶然性や因果律に支配されない現(実存)在を認識することなのかもしれません。

 「~すること」と語るとき。それはそういった実存を認識することに加え、目的をもって自らが働きかけることなのかもしれず、むしろ用意された解を導くというよりは価値や意義をもたらすような気がします。

 「本質は実存に先立たず」とは、決して完璧で完全なる完成したものは存在し得ぬもの。ただ諦めずに前に進み続けることが大切なのかもしれません。

初稿 2014/10/01
校正 2020/06/26
写真 村雨の廊下
撮影 2017/04/08 (京都・仁和寺)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« §27「偶然性と運命」 木田元,... | トップ | §29「子供の宇宙」 河合隼雄,... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿