Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

§21「無意識の構造」 河合隼雄, 1977.

2013-12-13 | Book Reviews
 目的をかなえるために努力すれば、必ず報われるはず。結果には必ず、原因が存在するという考え方は因果性と呼ばれ、古典力学における決定論の基本的原理ともいえるもの。

 日常生活を支えるあらゆる製品やシステムのほぼすべてが因果性を原理として働いてると思います。言うなれば、すべてはあらかじめ決められているべきという必然性ともいえるもの。

 とはいえ、思いがけず、ちょっとしたきっかけで大切な人と出会ったときであったり、思いもよらず、遅刻したおかげで事故を間一髪で避けれたときのように、そういった意図せず行動した時に織り成す偶然の一致を共時性(シンクロニシティ)と呼ぶそうです。

 言うなれば、因果性とは異なった予期せぬ様々な偶然の出来事に意味を持たせ解釈することなのかもしれません。

 量子力学における不確定原理によれば、目に見えない分子レベルの位置と速度は決して予測できないものの、統計確率的にその振る舞いを解釈することが出来るそうです。 
     
 いままでの人生を振り返っても、必ずしも、すべてが上手くいっているわけではありませんが、ものの見方を変えてみれば、いままでの人生に無駄なことなんてひとつもないのかも知れません。

初稿 2013/12/13
校正 2021/02/14
写真 大阪市立図書館
撮影 2013/08/24(大阪・中之島)


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