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MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

抜き射ち風来坊

2024-09-25 17:34:49 | 邦画
1962年製作のエースのジョー主演のカラー作品
もう「稼業」シリーズとか主演作も撮りこの62年というとエースのジョーはニューダイアモンドラインの一人として活躍されてた時代ですよね
まぁ劇中でも一応自らとその他から“ジョー”とだけ呼ばれる存在
本名っていうか役名としては一応神原丈二と韓国から密入国っていうか密帰国して警察署で大いばりで日本人だって言ってる時にちょっと出てくるだけで後は全員最初から最後までジョーで通してる作品

ってことで韓国から密入国ならぬ密帰国してって書いたのは
このジョーさん実は下田の漁師でなんと韓国に拿捕されてて、韓国の収容所から金子信雄ともう一人とで脱出を決行し土壇場でネコさんに裏切られてもう一人に深傷を負わせジョーを置いて自分の船と共に一人で日本に逃げてしまい
深傷の男と韓国女性に助けられるものの深傷は死に、そのまま韓国で韓国人に化けて三年暮らし金を貯めて数人の男女と共に密帰国した途端に警察に・・・

後はお決まりのネコさんへの復讐劇でして
エースのジョーに二谷さんの代わりになんととっぽい深江章喜さんがご登場ですが正体バレバレ
まぁ松原智恵子さんがジョーを助ける韓国人と日本人とのハーフとして
置いて行かれた日本人の母親を探して一緒に密入国してきてる
その母親に奈良岡朋子ともう俳優さんが顔出しただけで誰がどんな関係かが知れてしまうという底の浅い映画ですが

せっかくの宍戸錠さんの主演映画にして劇中でジョーと言わせて、かつタイトルに「早射ち」ってついてる割にはいつものっていうか展開は「稼業」シリーズとは違ってジョーさんの敵討ちって言う内容でしたので
軽妙エースのジョー自体ナリを潜めた結果
映画自体にリズム感が失われて実にテンポの悪い作品に仕上がっていましたねぇ
この半年後和田浩二さんで「抜き射ち三四郎」って言う作品も作られているのですがシリーズ化にはならなかったようですね

まぁ先が全て読めてしまう作品でテンポも悪いんですが見てる間は退屈はしませんでした
作品としてジョーさんの軽妙さを引き出せていなかった作品
いつもはワルしか演ら無い深江章喜さんもナイスキャスティングではあるんですが生かし切れてなかったし
実に勿体ない作品だったかな彼の今後の道がワル一本に決定してしまった作品と言っても仕方ないのかなぁ


1962年製作、日本映画、日活作品
小杉勇監督作品
出演:宍戸錠、松原智恵子、金子信雄、平田大三郎、深江章喜、奈良岡朋子、藤村有弘、中台祥浩、河上信夫、藤岡重慶、岡本=柴田新三、伊豆見雄、二階堂郁夫、榎木兵衛、川村昌之倉田栄三、金井克予、興梠佐智子、晴海勇三、ジョージ・吉村
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落下の解剖学

2024-09-25 05:05:20 | 洋画
ここんとこ毎日のように二時間30分以上の作品を見てるような気がするじゃなくて
実際見てるものの
この映画ミステリーかと思ったらなんと二時間以上の尺が裁判シーンというこという事で152分も尺のある作品
そして実際には法廷での共述のやり取りだけで構成されてるいわゆる会話劇で成り立ってる作品だったが
普通会話劇だとオチそうになるのだが、この法廷劇実に共述の内容で見せる?聞かせる?作品でして
日本語音声版もあるので、そう最近目がきちゃってるので二時間半もある作品は日本語版で見るようになってきてるってのもあるんですがね
そっちで聞いてる方が作品としては面白かったなぁ
 
お話としてはベストセラー作家のサンドラは、これまた作家の夫と事故で視覚障害になってしまった息子と三人で人里離れた雪山の山荘で暮らしていたが、
ある日息子が外で血を流して死んでる夫を発見し、サンドラは救助を要請するが、夫はすでに死亡。
ところが唯一現場にいたのはこの家族だけで、サンドラは前日に夫とけんかをしていたことなどから、サンドラは夫殺害の容疑をかけられて法廷に立たされることとなる・・・
ただそれだけのお話なんですが
 
この法廷に置いて被告となったサンドラの尋問と共述から夫婦の関係やらが明かにされていき
なんと犯人として法廷に立たされているこの女性のここまでの人生というか奔放な私生活が明かにされていく過程が実に面白い
自らの私生活を今までセンセーショナルに私小説化して、半自伝作家として名声を得てきた彼女の人生がこの裁判によって完全に反転する
この人は殺人犯ではないか、この人は夫と不仲ではなかったのか、この人はバイセクシャルではないか、この人は淫靡な不倫女ではないか
そういう今まで見えてなかった部分が法廷を通して明らかにされていくわけで
ここいらが普通だったら退屈極みない会話劇を実に興味深い会話劇に昇格させているわけで
こっちがネオチする暇も与えてくれて無いわけで
ここまであからさまにされればこいつが犯人だろうってなるわけなんですが
 
なんと見えない息子までが証人席で供述して見せたり
そうワンコまでがまさかのでしたねぇ
まぁそんなこんなで裁判では無実を勝ち取ってしまうわけで・・・
ラストシーンが実に印象的でした
 
2023年製作、フランス映画
ジュスティーヌ・トリエ脚本・監督作品
出演:ザンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー、ミロ・マシャド・グラネール、アントワーヌ・レナルツ、サミエル・セイツ、サーディア・ベンタイツ
コメント (2)
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