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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

悲しい・・・。

2011-08-27 06:17:11 | 日常
 悲しいとしか言いようがない。

 Eさんの奥さんはまだ八十才前だけれど肥満のためもあって歩行は困難に見えていた。加えて今回は何か細菌が入ったらしく足が膨れ痛みと高熱で一歩も歩くことがままならなくなってしまった様子。
 すぐ近くの家で見過ごせない状況だけど、最近転居して来た家なので親しく出入りしていいものか・・・Eさんは息子さんと二人暮らし、息子さんが彼女の面倒を見ているけれど、どう見ても行き届かない看護。
 今回の事でオムツをしているらしいのだけど、失敗を重ねたらしくズボンはシミが幾重にも広がっている。

「どうして入院にならないの」と不満を口にしたわたしだったけれど、紹介状をもらって入院した由。
(ああ、良かった)と安堵していたら、十日ほど経った昨夕、遅くなって退院して来た。

 窓から様子が見えたので、とんで行って「お帰りなさい」と告げた。車から降りることもできないで居る彼女を見て
「良くなってないじゃない」というと、息子さんは
「高齢者が増えて、病院は母なんかよりもっと具合の悪い人でいっぱいです」という。
(何、だから帰ってきたの、四つん這いになっても前に足を出せない患者なのに・・・)

 衣服はよごれたまま・・・。
「いや、治ったら新しいのに変えようと思うんですよ。今はもうこのままで」
(馬鹿言っちゃあいけない・・・不潔じゃない!)
 新しい衣服揃えてあげたいけど・・・いかんせん肥満していてサイズが目測できない。4L・・・5L・・?
 どの店に行けば肥満サイズが見つかるのだろう。

 男手の不甲斐なさ・・・それにもまして一人では持ち上げられないほどの肥満・・・。一たび鍵をかけてしまえばもう何の手出しもできないで、ただ(どうしているだろう)と心配ばかりしている。


 女学校にも通い、運転免許も早くに取ったという彼女・・・快活だったであろう人の老後の不自由。悲しくてやりきれない。

『風の又三郎』86。

2011-08-27 06:07:57 | 宮沢賢治
そしてしばらく誰か遊ぶ相手がないかさがしてゐるやうでした。

 誰かはスイと読んで、推。
 遊ぶはユウと読んで、幽。
 相手はソウ・シュと読んで、葬・主。

☆推しはかる幽(死者の世界)、葬(死者をほうむる)主(神)。

*すべて二重の風景を・・・『風の又三郎』の奥に描かれた賢治のメッセージ。

『城』581。

2011-08-27 05:57:39 | カフカ覚書
「どうしてわたしといっしょに家へ帰ってくださらなかったの」彼女はほとんど涙ぐみながら言った。

 家/nachhause→nachen hause/小舟、宮。
 ほとんど/fast→vast/荒涼とした。
 涙/tranen→trauen/(ある人の)死を悲しむ。

☆なぜわたしといっしょに小舟の宮へ行かなかったの。荒涼としたその死を悲しんで言った。

藁にもすがる?

2011-08-26 06:17:45 | 日常
 晩夏の悲しみ・・・それはいたるところで蝉の亡骸に遭遇すること。
 ベランダで、道路で、草原で・・・。蝉の亡骸は、小鳥も啄ばまないし・・・蟻はどうかしらという感じ。

 今朝見た蝉は土に差した割り箸の先にちょんと止まっている。すでに死んでいるのかもしれない。ひょいと突くと死力を尽くしてという風に羽をばたつかせて飛び去ることもあるけれど、何故か悲しくて、そっとしておいた。

『風の又三郎』85。

2011-08-26 06:04:40 | 宮沢賢治
ところが又三郎の方はべつだんそれを苦にする風もなく二三歩又前へ進むとじっと立ってそのまっ黒な眼でぐるっと運動場を見まはしました。

☆幽(死者の世界)の太陽の放つ句(言葉)は、普く仁(博愛や同情の心)の太陽の武(強さ)である。
 幽(死者の世界)の全ての神の律(きまり)は酷(容赦がない厳しさ)を含んでいる。
 云わば、道場の玄(深遠な道理)である。
*まっ黒は、マクロ/巨大(太陽は巨大)という意味を含んでいる。

『城』580。

2011-08-26 05:49:36 | カフカ覚書
オルガは、衣服も髪も乱れたままだったけれども、昨夜とおなじようにいきいきとしていて、その眼は、ドアのところからすでにKをさがしていた。

 衣服/kleinder→klann/氏族。
 髪/Haare→Harn/激しい心痛、深い悲しみ。
 昨夜/abend→abandern/変更を加える。
 眼/Augen→Argern/腹立たしい気持。
 ドア/Tur→Tour/企て、もくろみ。

☆オルガ(機関)は氏族の不快や激しい心痛のままだったけれども、変更を加え、腹立たしい気持でさがしているのはその企みのようだった。

ありがとう!そして、さよなら。

2011-08-25 06:47:44 | 日常
 KU氏のお別れ会・・・。
 
 なるほどね、こういう形もあったのね。感服しました。
 生前「僕の家の近所では去年だけでも三人亡くなっているらしいんだけど僕は一つも知らないんだよ。つまり、密葬ってやり方らしいんだな」とつぶやいていたことがある。

 500万円もかけてお墓を造ったKU氏、お金に不自由はなかった由。
 けれど、坊さんは呼ばず、お経もなし、戒名もなし・・・。KU氏の考えた弔いは美しい花々に彩られた祭壇と趣味を究めた絵画や作歌、百本以上もこしらえたという杖の一端を展示した会場。
 葬式などという名を払拭、「お別れの会」とし、若くして5段を得たという弓道の写真などが飾られていた。

 カトレア、欄、百合、桔梗・・・豪華な花々に彩られた中央にKU氏の遺影。
 クラシック音楽が流れる音楽葬・・・。

 6000首あまりも詠んだという歌は墓碑にも刻まれている。

 86才・・・堂々のお別れの会となった。
 KU氏の潔くも美しいお別れ・・・しっかりこの胸に受け止めました。

「ありがとうごだいました。そして、さようなら」

『風の又三郎』84。

2011-08-25 06:34:09 | 宮沢賢治
それはみんなは先生にはいつでも「お早うございます」といふやうに習ってゐたのでしたがお互いに「お早う」なんて云ったことがなかったのに又三郎にさう云はれても一郎や嘉助はあんまりにはかで又勢がいゝのでたいとう臆せてしまって一郎も嘉助も口の中でお早うといふかはりにもにゃもにゃと云ってしまったのでした。

☆千(たくさん)の星が葬(とむらい)を修める。
 語(言葉)の双(二つ)の運(めぐりあわせ)を、幽(死者の世界)の太陽が運/めぐらす。
 宇宙的な存在と火星の化身は幽(死者の世界)の星であり、億(たくさん)の宇宙的存在と火星の化身。
 光の宙(宇宙)の双(二つ)の運(めぐりあわせ)である。

『城』579。

2011-08-25 06:21:27 | カフカ覚書
実際、もう昼だった。中庭に通じるドアがあいて、百姓たちが、オルガを連れてどやどやとはいりこんできた。Kはオルガのことをすっかり忘れていたのだった。

 中庭に通じるドア/Hofture→Hof tour/太陽の暈、企て。
 開いて/geoffnet→geo/地球、ffnete/策術。(finsterをも連想させる)
 百姓/Bauen→Bann/束縛。

☆実際、もう集会だった。太陽の暈の企てと地球からの策略、束縛が、オルガ(機関)をつれてきた、Kはきかんのことをすっかりわすれていたのだった。

赤い種。

2011-08-24 06:45:55 | 日常
 ゴーヤは熟すと朱色になり、そのうちパカッと口をあけて種をこぼす。その種は粘着性が強くてそんなに遠くへは吹き飛んでいかないように見える。鳥が食べているという風でもないけど甘いらしい。

 植物というのはどれを見てもその姿に感動するほど美しい。ゴーヤの種もその例に漏れない。