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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『水仙月の四日』14。

2021-09-27 06:17:42 | 宮沢賢治

 雪婆んごは、遠くへ出かけて居りました。(略)雲を越えて、遠くへでかけてゐたのです。(略)
 お日さまは、空のずうつと遠くのすきとほつたつめたいとこ・・・。

 続いてカシオピイアやアンドロメダの歌で天球を仰ぎ、物語の領域を宇宙、あるいは仮想の世界へと誘っている。

雪狼のうしろから・・・雪童子がゆつくりあるいてきました。雪童子はまつ青なそらをみあげて見えない星に叫びました。その空からは青びかりが波になつてわくわくと降り、雪狼どもはずうつと遠くで・・・。

 雪狼のうしろにいたはずの雪童子が「しゆ、戻れつたら、しゆ、」と𠮟ると、雪童子の影法師は、ぎらつと白いひかりに変り狼どもは耳をたてて一さんに戻って来るという位置関係。

☆これは今現代のアニメの手法である。時空をいとも簡単に有無を言わせず飛んで跳ねる、しかも距離間はとてつもなく離れ、変幻自在な時間と空間を設定した物語である。


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