今週の株式総括0418
Voice5月号で大論争!と報じている。株価について武者氏は「40年に一度の買い時」、ミスター円こと榊原氏は「ドルは70円になり日経平均は1万円を割る」と・・・・。
武者氏は18261円の高値を付けたとき以来、強気に転じて、今年に入って、「昨年の講演会で見通しの間違った」と、深々頭を下げて謝ったそうだ。底打ちといってから下がるばかりだから、今度は、目先から「40年に一度」と大きく拡げてきたが、言い訳がましい。
武者氏は東証が7831円の大底を付けたとき、いよいよ株価は5000円になると力説した人。
為替で専門家といわれる榊原氏は、いずれ「円は70円」といい、「日経平均も1万円を割る」と言った。彼の予測通りそうなるかどうか。彼らは、論ずるだけで実際に為替や株を売買したことはないだろう。実際に売買している投資家のほんとの苦しみや苦労を知らない。法外な話題を取り上げるとマスコミ騒ぎ、カネになるからだ。人よりちょっと優れた知識を振り回して、横文字言葉を沢山並べて、話せば物事によく精通している人と見せる。
武者氏もいつものことだが、これだけ下がり過程、強気ばかり言っていれば「何処かで当たる」のは当然だ。
いずれ彼らの予測と違った方向に行ったときは、もっともな言い訳を付けて、上手にすり抜ける術に長けている。何も彼らは専門家でもなんでもない。ただのほら吹きか目先の動きに流されて市場を評価しているだけ。こんな人の話をまともに聞いておれば、いくらカネがあっても堪らない。
大体これら評論家が、こんな発言をしたときが「過去ピークであり、底値であった」ことを思えば・・・・。、いまが絶好のチャンスとなってきているのかも。
今回の下げは、サブプライム問題から信用収縮など金融不安で売られた。特に米国市場では、下げの大きかったのは銀行株である。その金融株が安値から見ると、あのシティはもう3割以上も戻っている。
東京市場も当然金融不安で売られた金融株が戻りの先導役を果たすのが当然だ。
他の銘柄もつれて戻しているが、どっこいそうは問屋は卸さない。金融収縮や原油高・円高が実体経済に影響を与えるか。株価がどれだけ業績悪を織り込んでいるか。まだまだこれから先は判らない。何もかも戻すとはいかない。株式投資の基本は、業績の変化を買うメンタルな頭のスポーツであることを思えば・・・・。
10月高値期日は越えた。裁定残高が5週連続増えて信用評価損率が4週連続好転した。次第に明るさを増したが、NK、NY両市場とも、まだ「最大益ボード」では、買いシグナルは付かない。NY市場は若干金融不安は去ったとはいえ、石油は最高値を更新しインフレ懸念はつきまとう。
先にIMFが、サブプライム損失が今後2年で97兆円と予測したが、OECDは最大43兆円と半分にも満たない損失を予測した。実態の見方による違いから生ずるとはいえ、あまりにも数値がかけ離れている。それだけ住宅ローン商品が、複雑に入り組んで実態がつかみきれないことを表している。
しかし、安心して買える状況となったときには、株価は相当戻している。それからでは大きな利益は望めない。まだまだ多くの不安を抱えるときの方が「投資効果が一番高い」のは言うまでもない。
来週も、引き続きリスクをとるなら、この値上がりでなお積み上がった信用売り残の踏み上げとSWF(石油系など政府が出資する投資ファンド)が買い出動したという「銀行株」だ。何せ07年度5月時点で、2.5兆ドルという資産を持つというのだから、ほんとの相場はこれから。銀行株の大逆襲が始まる。
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よき週末をどうぞ