「かあちゃん、なに作ってんの?」
「オムレツ作ってんだよ」
3歳になるゆう君は、かあちゃんのすることをまねしたくてたまりません。
「ぼくも、たまごわってみたいなー」
「やってみるかい?」
「わーい!!」
ゆう君ははりきって、たまごをひとつ右手につかみました。
「ほら、ここの台の上でトントンって、たまごをうちつけるんだよ」
「へー、おもしろそー」
「それで、両手でパカッ!と、お皿の上にあけるってわけ」
「よーし!」
かあちゃんがやって見せてくれた通り、トントン、パカッとやってみました。
「わーい、できた、できた!」
「おー、はじめてにしてはうまいじゃないか」
かあちゃんは、ゆう君の頭をごしごしなでました。
「もういっこやりたい!」
「よーし、やってみな」
ゆう君、2こめにちょうせんです。
「あっ・・・」
トントンしたいきおいで、たまごがだらりーんと台の上から、床の上にこぼれてしまいました。
「えーん、どーしよー」
「ほら、ないてるばあいじゃないよ。これで早くふきとんな!」
「だってぇ。。。」
「フクスイボン二カエラズだよ。早くおし!」
ぐずぐずしているゆう君に、かあちゃんはぞうきんをわたしました。
「フクスイなんとかって、なに?」
ゆう君は、なきながらたずねます。
「おとしたたまごはもとにもどらないってことだよ。まあ、そんなこといいから、フクにつかないように気をつけてふきとんな!」
「はーい。。。」
「よし、きれいになった。じゃ、3こめやんな」
「えー、まだやんの?」
「まだ、あと3このこってんだよ」
そう言って、かあちゃんはたまごをゆう君にわたしました。
「よーし、こんどこそ。。。あっ!」
「どうしたんだい?」
今度は、たまごのからがお皿の中に入ってしまいました。
「あーん、どうしよー」
「こういうときは、スプーンでからをすくえばいいのさ。あらよっと!」
「おー、かあちゃんうまいねー」
「まかしときっ!」
「はい、つぎ。4こめ」
「よーし、こんどこそ!」
トントン、パカッ!
こんどはうまくいきました。
でも、手にしろみがべったりこん。
5こめ。
トントン、パカッ!
からがまっぷたつにわれました。
おまけにもうひとつ。
トントン、パカッ!
「やったー、だいせいこうー!」
ゆうくんは、大よろこび。
「よしよし。あんたのおかげで床もきれいになったし。イッセキニチョウだよ」
「イッセキなんとかって、なに?」
「ゆうがしっぱいしてくれたおかげで、ゆかがピカピカになったってこと」
「へぇー、ぼくいいことしたんだね」
「そうそう」
きょうのオムレツ。ぼくがたまごをわったんだ。
おいしい、おいしい、おいしいなー。
「オムレツ作ってんだよ」
3歳になるゆう君は、かあちゃんのすることをまねしたくてたまりません。
「ぼくも、たまごわってみたいなー」
「やってみるかい?」
「わーい!!」
ゆう君ははりきって、たまごをひとつ右手につかみました。
「ほら、ここの台の上でトントンって、たまごをうちつけるんだよ」
「へー、おもしろそー」
「それで、両手でパカッ!と、お皿の上にあけるってわけ」
「よーし!」
かあちゃんがやって見せてくれた通り、トントン、パカッとやってみました。
「わーい、できた、できた!」
「おー、はじめてにしてはうまいじゃないか」
かあちゃんは、ゆう君の頭をごしごしなでました。
「もういっこやりたい!」
「よーし、やってみな」
ゆう君、2こめにちょうせんです。
「あっ・・・」
トントンしたいきおいで、たまごがだらりーんと台の上から、床の上にこぼれてしまいました。
「えーん、どーしよー」
「ほら、ないてるばあいじゃないよ。これで早くふきとんな!」
「だってぇ。。。」
「フクスイボン二カエラズだよ。早くおし!」
ぐずぐずしているゆう君に、かあちゃんはぞうきんをわたしました。
「フクスイなんとかって、なに?」
ゆう君は、なきながらたずねます。
「おとしたたまごはもとにもどらないってことだよ。まあ、そんなこといいから、フクにつかないように気をつけてふきとんな!」
「はーい。。。」
「よし、きれいになった。じゃ、3こめやんな」
「えー、まだやんの?」
「まだ、あと3このこってんだよ」
そう言って、かあちゃんはたまごをゆう君にわたしました。
「よーし、こんどこそ。。。あっ!」
「どうしたんだい?」
今度は、たまごのからがお皿の中に入ってしまいました。
「あーん、どうしよー」
「こういうときは、スプーンでからをすくえばいいのさ。あらよっと!」
「おー、かあちゃんうまいねー」
「まかしときっ!」
「はい、つぎ。4こめ」
「よーし、こんどこそ!」
トントン、パカッ!
こんどはうまくいきました。
でも、手にしろみがべったりこん。
5こめ。
トントン、パカッ!
からがまっぷたつにわれました。
おまけにもうひとつ。
トントン、パカッ!
「やったー、だいせいこうー!」
ゆうくんは、大よろこび。
「よしよし。あんたのおかげで床もきれいになったし。イッセキニチョウだよ」
「イッセキなんとかって、なに?」
「ゆうがしっぱいしてくれたおかげで、ゆかがピカピカになったってこと」
「へぇー、ぼくいいことしたんだね」
「そうそう」
きょうのオムレツ。ぼくがたまごをわったんだ。
おいしい、おいしい、おいしいなー。