しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「最後の生贄」 ケヴィン・オブライエン

2009年12月19日 | 読書
「最後の生贄」 ケヴィン・オブライエン   講談社文庫
 THE LAST VICTIM      矢沢聖子・訳

ブリジッド・コリガンは28歳、13歳と8歳の息子がいる平凡な主婦だった。
しかし、離婚を切っ掛けにオレゴン洲上院議員に出馬する双子の兄、ブラッドリーの選挙を手伝い始め、メディアに出る有名人になる。
ブリジッドは高校生時代の友人オリヴィア・ランキンが自殺したと連絡を受け葬儀に参列する。
ブリジッド、ブラッドリー、オリヴィア、フラー・スターンズ、チェリル・ブルームは高校生時代に、誰にも言えない秘密を抱える。
高校を卒業してすぐに引っ越し、友人とも20年以上会っていなかったのはその秘密もせいでもあった。
その葬儀で、フラーと出会い、ブラッドリーと連絡を取りたいと言われる。
葬儀の出ることに反対だったブラッドリーは、ブリジッドにも係わらないように言うが、その友人たちの周りで不可解なことが起こり、ブリジッドもストーカーに狙われ始める。



始めから、オリヴェアの死は殺し屋によるものと言う事が書かれている。
選挙戦の駆け引きに、昔の隠し通そうとする事件、そして殺し屋。
それが絡んで物語が進んで行く。
殺し屋が変わった性格で、ちょっと存在が異質な感じ。
その現実離れした様子がくどい感じで、自分としてはいまひとつなのだが。
しかしそれが物語を複雑にしているので、必要なのだろう。
過去と現在を行ったり来たり、謎は盛りだくさん。
だが、最後は全部係わりがあることが分かる。
何を信じるか、信じたいか、それによって観方が変わる。
そう言う物語を最近よく読んでいるが、今回もそう。
思い込みは怖い。

面白かったのだが、登場人物に感情移入出来る人が居ない。
その分、今ひとつのめり込めない。
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