しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「模倣密室 黒星警部と七つの密室」 折原一 

2006年02月16日 | 読書
埼玉県の白岡署の黒星光警部は密室事件の熱狂的マニア。
その黒星警部が活躍する、密室事件の短編7編。

『北斗星の密室』
雪の降る屋敷の一室にバラバラ死体が。

犯人は牛に乗って行き来したと、自分も思った。「オリエント」のパロディが少し。

『つなわたりの密室』
密室に、頭を殴打した死体と生首が。

これは、意外で笑ってしまった。真面目な長編には使えない様なトリックだと思うが、短編ならこんなのも有りだね。

『本陣殺人事件』
「横溝正史を読んだ男」と言う副題通り、「本陣殺人事件」のトリックをそのまま使ってみたら、と言うもの。

自分は読んでいない・・・。テレビとかで見た事はあるのだが・・・・
あまり覚えていない。
でも、こんな離れがあったら、耐震強度10%くらいじゃないのかな。
住めないよ。

『交換密室』
お馴染み、妻を交換殺人しようと、見知らぬ夫2人が企む。

お馴染みの始まりの話しだったが、これが、一番面白かった。
ラストの意外さ。すっかりだまされた。
この犯人は、このまま殺人の罪は逃れてしまうのだろうか。

『トロイの密室』
呪われた部屋で、3人の怪死。3人とも心臓発作とおもわれたが。

トロイの木馬の変わりに、棺桶が登場。
この仕掛けは大掛かり・・・ではなく、家が秘密の設計だった。
そのシーンを想像すると、なんとなく可笑しい。

『邪な館、1/3の密室』
この設定は『叔母殺人事件』でした。
遺産相続人を選ぶ為に呼ばれたいとこ同士の3人が、同じ場所の1階、2階、3階の同じ作りの部屋にいて、3部屋とも密室になっていた。そこで、2人が倒れ、1人は離れた木の根元に。

この話の主役はコナンの様な男の子。しかし、このトリックは・・・・
本当にうまく行くかな。

『模倣密室』
ストーカーをしていた男の部屋で、その男と相手の女性が倒れていた。
男は覚えがないと言うが。

有名な密室のトリックが使われている。犯人の独白は入っているのがみそ。
叙述トリック。
でも、反撃も必要だよね、と思ってしまう最近だから。もう少しでうまく行く所だったのに、
残念。

黒星警部と竹内刑事のお笑いコンビが活躍。
軽く読めて、なかなか楽しい短編集だ。事件はマジだけど。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ファーゴ」1996米 | トップ | トリノ五輪 フィギャア男子 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事