しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「マスカレード・ナイト」  東野圭吾 

2019年02月13日 | 読書
「マスカレード・ナイト」  東野圭吾   集英社     

警視庁の委託を受けた民間団体が開設している「匿名通報ダイヤル」からの情報で発見された若い女性の遺体。
一見心臓麻痺と言う見立てだったが、巧妙に仕組まれた感電死と分かり殺人事件となる。
そして、警視庁に密告状が届く。
『犯人は12月31日、ホテル・コルテシア東京で開催されるカウントダウン・パーティに現れる』と。
この事件は捜査一課の矢口班の担当だった。
かつて、コルテシア東京が舞台となった事件の時、フロント係として潜入捜査した新田刑事の所属する稲垣班も加わる。
新田は再び、フロント係となるが、前に事件の時フロント係として新田に付いた山岸尚美はコンシェルジュ担当になっていた。
怪しげな客を見極めたい警察側と、客に失礼がないのが1番のホテル側の駆け引きの中、犯人探しが始まる。








まず、無理難題を言われても絶対「無理です」とは言わないと言うホテル側のエピソードから始まるのだが。
その後も、客の難しい注文を見事にこなしていく山岸尚美だが。
本当にそれでいいのか、と思ってしまう。
お客だからって、なんでも通していいのか、とも。
実際、高級ホテルに泊まる客は、そんなに要求をするのだろうか。
我儘としか思えない自分には、なんだか違う世界の話の様で付いて行けない。
それに、大勢の人がいるのだから、もっと簡単な要求もたくさん出て来るだろう。
一つの事だけに掛かり切りになる時間とか、あるのだろうか。
そちらの方に気が向くのは、事件の進展がゆっくり過ぎるから。
結局カウントダウン・パーティまではする事がないのだ。
その前に、色々関わっている人物は、きっとなにかで事件に関わる人達なのだろう。
その読みも半分は当たるが。
事件の真相に迫る部分は、それぞれ係わった人の自白になる。
今までの流れと突然変わり、ちょっと違和感。
新田と山岸の立場の違う2人のやり取りは前作と同じに楽しめる。
ただ殺人事件の解決の物語としては、今一つしっくりこない。
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