しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「クリスマスローズの殺人」 柴田よしき

2009年04月13日 | 読書
「クリスマスローズの殺人」 柴田よしき   原書房

Vヴィレッジ出身の吸血鬼たちが主人公の物語。
都内で3件、若い女性が自宅で絞殺され、遺体の周りにクリスマスローズの花が撒かれている事件が起きる。
担当の刑事のひとり、糸井タケルは同郷の私立探偵メグに、何かピンと来るものはないかと相談にくる。
そのメグは、素行調査をしていた。
それは浮気調査で、依頼主の姫川均は自分の海外出張中の3日間、妻の朝子を見張るもの。
1日目、朝子は外出もせず訪れる人物もいないまま夜になる。
しかし、夜中になってもカーテンが閉まらず、人の気配を感じない。
不審に思ったメグは探偵の補助をしてくれる太郎と共に姫川宅に侵入する。
そこには朝子の姿はどこにもなく、浴室に後頭部を殴られ絶命した均の死体があった。
しかし次の朝、姫川宅では、クリスマスローズに囲まれた朝子の遺体が発見される。



柴田よしきさんは始めて読む。
タイトルのクリスマスローズに惹かれて手に取った。
テンポよく、軽い感じでさくさくと読み進められる、娯楽小説。
きっとシリーズになっているのだろう、Vヴィレッジの吸血鬼たち。
一般社会に認定されて住んでいるのだが、結構たくさんいるようで、この物語の登場人物、レギュラー陣はみんな吸血鬼。
「はじめに」のことわり書もあるし、吸血鬼は馴染みがあるので物語を把握するのには困らない。
しかし、誰も出入りしていない家で人物の交換・殺人、という大きな謎に始めはわくわくしたのだが、ちょっと考えると思い当たり、その後の謎も、説明される前に思いついてしまう。
吸血鬼の立場で考えると、以外なこともそうではなく、推理ものとしては物足りない感じがした。
物語の雰囲気はよかったので、また読んでみよう。

クリスマスローズを初めて知ったのは、三原順さんの『はみだしっこ』。
物語に深い意味合いを持たせた名前だったので、印象に残った。
クリスマスローズと聞く度に、サーニンを思い出してしまう。
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1 コメント

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Unknown (山木 陽介)
2009-05-01 00:15:21
浮気調査のテクニック無料で公開していますよ。
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