しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「WHITE」 その2

2006年01月17日 | 観劇
1月16日(月)コロッケぱんチーム
やはり2度観ると違う。
ストーリーを知ってからだと、観点も違ってくると言う事もある。
バオバブが正治達に話しかけている時、視線は常に三角を睨んでいた。そして、三角は怯えていた。きっと早くから三角はこの話しの流れを作っているのは自分だと気が付いていたのだと思う。
『WHITE』は色々なものの象徴なんだと思う。夢、憧れ、希望、未来、力、真実、誠。そして人との繋がりや信頼、優しさ、思いやり。自分を持つ事、信じる事。人それぞれ違うものだけれど、生きて行くうえでとっても必要なもの。

正治・大沼亮良吉
 優しさのある親分肌の正治だった。三角に対しても気を使って接している。友達になろうとしている、兄貴の様な正治で、爽やかだった。
台詞も聞き取り安かったし、勢いの他にちょっと引いた感じもあり、めりはりがあったと思う。

岩波・仲原裕之(フレッシュ)
 この岩波くんの方が正治とも対等な友達と言う感じで、2人の関係が良かった。結構堂々としているしっかり者と言う感じだった。パンフを売っていた時と表情が違って生き生きしていた。

坊・政宗(フレッシュ)
 大成さんとはまたちょっと違う、ほんわかした純粋な坊が似合っていた。笑顔が天真爛漫でも考えている時は、真剣な表情になるから、くしゃとした笑顔が印象に残った。

三角草太郎・松本慎也
 おどおどしているのは荒木さんの方。松本さんの三角は心の置くにぎゅっと噛み締めて耐えている感じがした。やっぱり笑顔が可愛い。ラストの笑顔は物語の締めくくりにぴったり。

ティンク・教頭 宗村蔵人
 教頭の感じも良かった。ティンクはちょっと想像出来なかったけれど、あの衣装もそれなりに似合っていて良かった。宗村さんは意外とどんな役でも似合う。存在感があるのかな。

ハクション・用務員 青木隆敏 
 異世界から来た人物にぴったりのキャラクター。用務員さんも多少それだけれど、ハクションはもっと弾けていた。でも、ハクションの言う事は信用出来なそうな雰囲気があるのだけれど。

ウィンディ・向井 牧島進一
 迫力のある漫画チックな表情…向井先生にも共通していて、桜子先生が盛んに「キモイ」と言っていたが、密かに納得。一回り表現が大きくてさすがに先輩の演技だと思った。弱々しい役が多く柔らかい雰囲気が似合っていると思っていたが、迫力のある役もOKだった。    

校長 佐野考治
 明るい柔らかい雰囲気の校長先生。みんなほんわかした優しい気持ちになれる笑顔。佐野さんの方が信頼できる気がするのは、持っているキャラクターかな。ハクションも真面目な感じがしたし。

不良少女 岩崎大
 顔を白ろ塗りしていて、磨呂風。なんかキャラクター先行していて見ているだけでおかしかった。靴べらを腰に下げていたので何をするのかと思っていたら、一句読んでいた。高い声で話していた。

プレイボーイ 高根研一
 名前だけ曽世さんも登場。ポーズの付け方が大仰であまり照れずに言っている高根さんには、似合っていたのか…いない様な。高校生か・・・・怖いな。

*バオバブは林さんだった。石飛さんも見たかったけれど。
*金髪の船戸さんが遅れて来て観劇して行った。

〈ストーリーの追加―物語部分〉
『走れメロス』
*メロスを待っている王(バオバブ)と友達のセリヌンティウス。
セリヌンティウスはマドンナの姫だった。
姫を助ける為に、自分がメロスだと言って舟を降りる正治。違うと言われ、隅に追いやられると、壁が出来、舟には戻れなくなる。しかし、時間を稼ぐ為に岩波と坊も舟を降りる。
三角は「メロスは戻ってくり事はないとずっと思っていた。本ではふたりの友情に感動した王が二人を許すが、一度人を疑った人間がそう簡単に人を疑う事を止めはしないから」と。姫はどう思っているか正治達が聞くと、姫は「メロスは来る。信じている」と答える。王は姫に自分の思い通りの文字を書こうとする。
その時風の流れが変わる。姫がWHITEの化身だと気が付いた正治達は姫に逃げる様に言い姫は逃げる。

『森は生きている』
*舟が流れ付いた所は大晦日の森の中。正治達も12の月の精になっているが、ハクションと三角の姿は烏にしか見えない。
12の月の精が焚く火。その火の精がバオバブ。蝶を探しに来た姫の白いショールを奪い取る様に12月の精に言う。
姫を相手に一芝居打つが失敗。姫は「人を犠牲にしても守らなければならないものがある。このショールはただひたすら、人の話しも聞かずに飛び続ける蝶が、ただひとつ休める場所だから、その蝶を見付けて返すのが自分の使命」と。
ハクションはこの怨念は三角のものだと気付き、その事を三角に伝え自分も舟を降りる。
バオバブは無理やりショールを取ろうとして、12の月の精と取り合う内にショールはばらばらになる。
火の精と12月の精が踊るシーンは迫力。

『銀河鉄道の夜』
*三角はジョバンニになっている。他の人達は乗客。
ばらばらになったショールは白い紙になり、他の人達はそれを切符だとして、車掌になっているバオバブに渡す。
姫はカンパネルラとして列車に乗り、やはり切符を車掌に渡す。
切符のない三角は駅に着いたら死ななければならないと。死ぬのはいやだが、自分で切符を手にする事が出来ない三角。
可哀相に、とみんなは同情してくれて、別れを言う。
三角は「まだ自分は何もしていない。何も残していない。これから自分の白い本を持ち、自分のペンで自分の言葉を書いて行く。始めに正治、そして岩波、坊、ハクションとみんなの名前を書いて元の世界に帰れる様にするんだ」と、バオバブからペンを取り上げ、それでバオバブに襲いかかる。

*戻った世界は、正治達3人が姫を捜しに図書館に来た所。三角が正治達に見付けられない様に小さくなった所から、三角の閉じ込められた心の物語が始まっていたと言う事か。
みんな、三角を心配していたんだな。

備考
ハクション大魔王の見習、ティンクは知識の妖精、破壊の魔王は落ちこぼれ。
『WHITE』は魔界の魔法の本。

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