しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「百番目の男」 ジャック・カーリイ  

2010年03月25日 | 読書
「百番目の男」 ジャック・カーリイ       文春文庫
  THE HUNDREDTH MAN

モビール市警察《精神病理・社会病理捜査班》(PSIT、警察内ではピスイットくだらないと呼ばれている)がある。
所属する刑事は、カーソン・ライダーとハリー・ノーチラスの2人。
公園で、首のない死体が発見され、下腹部には意味不明なメッセージが書かれていた。
そして第2の首なし死体が発見される。
PSITを廃止したい上司との軋轢とも戦いながら、カーソンは捜査を進める。

タイトル「百番目の男」は、ハリーが話したジョークから。
「暗闇でなにかを求めて手探りするか、あかりの中で楽に見つけられると楽観するか。選ばせると、人は百人中、九十九人まではあかりを選ぶ」それで、つねに暗闇で手探りする百番目の男がカーソンだと言う。




事件解決の他にも話題がたくさん。
カーソンとジェレミーの関係、検死局に勤務するアヴァ・ダヴェネルとの関係。
警察内の政治的なこと。
色々あるせいか、始めはあまりすらすら読み進めるられなかったのだが。
主人公のカーソルは短気な面もあり、悩みもたくさん。
そんなカーソルを助けてくれるのが、パートナーのハリー。
ユーモアがあって、落ち着いている感じがするけど、天使にも悪魔にもなれる、大柄な黒人刑事。
そんなハリーがとても魅力的。
ハリーとのやり取りや、アヴァとの関係が1番面白いかも知れない。
人間ドラマとしても読み応えがある。
事件の方は、今までにない真相に、本当にそうなのかと驚く。
そして最後の最後、カーソンとジェレミーの関係にも、驚かされる。
やはり兄弟なのだな、と。

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