しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「図書室の海」 恩田陸 

2007年04月21日 | 読書
10編の短編集

「春よ、こい」
2人の少女が卒業式の日に、起こる不思議な繰り返し。
時間は何本ものレールがある並行世界で、時々交差しているのかも知れない。

「茶色の小壜」
モチーフは血。血は力。

「イサオ・オサリヴァンを捜して」
『グリーンスリーブス』の予告編ということだが、未読。
伝説の戦士、イサオは時間を越えて敵と対峙していたのか?

「睡蓮」
水野理瀬がまだ小学生で、長崎で祖母と稔と亘と暮らしていた時の話。

「ある映画の記憶」
一色次郎の『青幻記』をモチーフに書かれたもの。

「ピクニックの準備」
『夜のピクニック』の予告編。

「国境の南」
ひとつのミステリーとして、まとまっている物語。

「オデュセイア」
ココロコの話。
あとがきには『旅する城塞都市』の年代記とあった。「ハウルの動く城」だ。

「図書室の海」
『六番目の小夜子』の関根秋の姉、夏の物語。
図書室が船に見えると。海はどこにある。

「ノスタルジア」
天敵のような幼馴染から届いた、再会の約束の手紙。
しかし、彼女は来なかった。



あとがきに作者による「おのおのの短編の生まれた背景のメモ」がある。
長編のその前の物語もいくつかある。
でも、長編を読んでいるからか、ちょっと物足りない感じがしてしまう。
ひとつで完結しているより、一場面を切り取ったように感じてしまうからかも知れない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「テンプル騎士団の遺産」 ... | トップ | bjリーグ ファイナル »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事