しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ワルツを踊ろう」 中山七里 

2021年09月28日 | 読書
「ワルツを踊ろう」 中山七里  幻冬舎    

溝端了衛は〈美しき青きドナウ〉を心から愛する39歳の独身男性。
リーマン・ショックで人生を狂わされリストラされ、住む家があると言う事で、実家に戻って来る。
実家は東京都西多摩郡依田村竜川地区。
7世帯9人の限界集落だった。
母親は早くに亡くし、病気療養中だった父親を亡くしたばかりで、1人住まいとなる。
引っ越しの挨拶に行った地区長の大黒と妻の多喜から、早速嫌味を言われ、プライバシーを聞かれ、了衛は辟易する。
早速回覧板を頼まれ、回った家でも同じ嫌な思いを抱く。
唯一父親のお悔やみを言ってくれた能見は、村八分にされている状態だった。
それでも、村に溶け込もうと考え行動するが、どれもが裏目に出てしまう。






何の予備知識もなく読み始める。
しかし、過疎の村に帰って来た男の話と知り、あの事件かと思ったら、その通りだった。
その後も、予想の付く展開が続く。
溝端了衛のあまりにも常識外れの行動に呆れながら。
犬の事や黒幕も、その通りに進んで行ったので意外に思う事もなかった。
残酷過ぎるシーンは、ちょっと飛ばし読み。
残酷なシーンも中山さんらしいのだが。
ここに力を入れる事によって、感情の深さを表そうとしたのだろう。
本当に了衛は全く魅力のない人物。
こんな人、本当にいるのだろうか。
社会人として生活していた割には、常識がない。
自分が好きなものは他の人も好きなはず、という思いが1番鬱陶しいのに。
野菜のことも、もう少し工夫をすれば上手く行ったかもかも知れないのに。

読み始めた物は最後まで読むタイプなので、読んだが、本当は途中で終わりにしたかった。
中山さんにしては、今回はちょっと残念。

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