今回ご紹介するローリームーヴィーは、
間違いなく僕の10本の指に入る作品です。
すごく久し振りに観ました、
「ライフ・イズ・ビューティフル(1998年)」。
監督、脚本、主演を務めるロベルト・ベニーニは、
トム・ウェイツと一緒に出演した「ダウン・バイ・ロー」から
大好きになった俳優さんで、そのとぼけた演技が何とも言えず魅力的。
イタリア映画やスペイン映画も、一時期すごい夢中になって観てて、
初めて見る街並みや景色はもちろん、
そのお国柄や独特な世界観にとても魅了されました。
妻ドーラ役には、ベニーニのほんとの奥さんニコレッタ・ブラスキ、
愛息子ジョズエ役がジョルジョ・カンタリーニ君。
しかしこのジョズエ君の愛くるいしことったらない。
イタリア映画は多くの名子役の輩出で知られていますが、
このジョズエ君も間違いなくそのひとり。
話は第二次世界対戦下の物語。
ホロコーストのユダヤ人迫害を題材にした映画や本は多いですが、
このベニーニ作品はちょっと他の作品とは違い、
ベニーニ美学が全開で輝いています。
戦争ってのがいかに不条理で残虐なことは、
とうの昔に知ってるわけで、、、
それでもこういう映画の中に、
ユーモアや希望を描くことも大切なことで、、、
映画でしか描けない世界観がきっとあると思うのです。
好きな作品は、10年に一回ぐらい、
ほんとたまに観るからこそ素晴らしさが増す感じなんだけど、
この映画は我慢出来なくて、5年に一回は観ちゃう(^ ^)
そんな作品だね。
冒頭の「無言こそ叫びだ」や、「無駄な物ほど大事なんだよ」
なんて台詞も、ベニーニ哲学って感じだし、
家族三人で自転車にまたがり、
石畳の坂を下るシーンは何度観てもとても好きなシーンです。
しかしイタリア男子がお調子者とか、お喋りとか、嘘つきとか(笑)
思われてるのは、このベニーニの影響かもしれませんね♪
けどベニーニのユーモアたっぷりの嘘は、
どこか憎めなくて楽しいんだな。
道化師っぽい仕草も、どことなくチャップリンを彷彿とさせる。。
子供の頃、こんな大人いっぱいいたんだけどな。
今はどこか殺伐としてて嘘ひとつつけないですからね。
昔は「変なおじさん」でしたが、
今は「危ないおじさん」扱いされちゃうもんね。
そーいやー子供の頃近所にすごい変なおじさんいましてね♪
近所の子供の手相見ては真剣な顔して
「お前こないだ自転車盗んだだろ?」とか言ったりさ。
「こないだ慶良間まで泳いで行ったよ」とか、
「親父は力道山と戦ったことがあるよ」とか(笑)
はは、嘘なんかどうでもいんだよね、ここまで言い切っちゃうとね。
だって面白いじゃん♪
ベニーニの小さな嘘は大きな希望へと紡いでいるのだ!
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