なんだかゆっくり映画観るの久し振り。
大好きなんだウディ・アレン。
それこそ、これといったショッキングな展開があるわけでもないウディ作品だけど、
そこがまたウディの1番の魅力でね、
普通の人達の暮らしをユーモアいっぱいに描かせたら敵なしなんだ。
そこに都会の孤独や解放感があって、あー人って可愛いなと、
僕も「少し愛して長く愛して」で借用してる、
美空ひばりさんの「愛燦々」のような気持ちになります。
妖艶な未亡人アヴィガル役を演じるバネッサ・パラディ。
閉ざしてた心を少しずつ開いてゆく女性を見事に演じています。
バネッサ・パラディは歌手としては知っていましたが、
並行して女優業もやってたんですね。納得。
本屋のマレー(ウディ・アレン)は傾いた店を建て直すために、
花屋のフィオラヴァンテ(ジョン・タトゥーロ)を説き伏せ、
男娼ビジネスを始めるのですが、そこは見事な演出で、
人間の心のひだを美しくも儚く描いています。
僕にとっての憧れのニューヨークは、R&Bのソレだったり、
マフィアのソレだったり、自由と退廃のソレだったりする。
けど、ウディも僕にとって間違いなくニューヨークなのです。
あの独特なすっとぼけた表情や言動、
映画見終わった後のほっこりとさせられるあの余韻とか、
僕はすごくニューヨークを感じるのだ。
そしてもう一本は当時夢中で読んでた、紡木たくのホットロード。
はは、ウディと紡木たくのカップリングなんて僕ぐらいでしょうな。
86年は折りからのカフェ・バーブームもあり、
僕は片手にバーボン、片手に別マという必殺アイテムで時代を泳いでたのさ(笑)
渋いバーのカウンターで別マなんて、すげぇー時代!
友達は引いてましたが、お構いなしの僕でした。はは。
漫画の実写化というのは、
常に熱心なファンからのクレームがつきますが、
なかなかね、悪くなかったですよ。
僕もこの映画化の話聞いた時、
「え~能年玲奈ちゃんが和希役?」つーて敬遠気味だったんですね。
だってあまちゃんがホットロードだもん(笑)
イメージが出来なかったもん。あまちゃんとEXILEは。
マーガレット史上初じゃないだろうか?
憂鬱で、あんな思い詰めた表情が紙面に登場したのは。
でもこの映画観たらなかなかハマってて、良かった。
玲奈ちゃんもどんどん和希に重なっていったしね。
EXILEの子もなかなか鋭い目付きで、春山になりきってましたね。
あの娘とバイク、朝霧の海岸線、学校と家族。
いつも子供達は色んなものを抱えてるけど、
僕らの青春の景色にも、確かにそれが存在してた。
10代特有の閉塞感から抜け出そうと走り抜けてた、
僕らが確かにそこにいた。
どんな大人になっても、
あの頃の僕らを助けに行きたくなる衝動に駆られるし、
いじめなんて言葉はまだなかったけど、露骨な差別などが大手を振って歩いてた。
死んだり、死にかけた友達もたくさんいた。
たくさん危険な場面にも遭遇したけど、どこかキラキラと輝いてたり。。。
閉塞感や窮屈な場所から脱け出したいというのは、
もしかしたら永遠の大きなテーマかもしれないね。
どんなに歳を重ねても。
🎥追🎥
ホットロードの次回作「瞬きをせず」も素晴らしいです。
僕の歌世界と共通してるとこもあって、
当時バーで頷きつつ「わかるぞー俺にはわかるぞー」つーて
悦に入ってました😄
映画では主題歌が尾崎豊さんでしたが、
実は当時ホットロードを読んだチェッカーズが、
「Jim&Janeの伝説」という曲を書き下ろしてるんですよね。
とてもいい曲で、これをキッカケにチェッカーズ好きになった記憶があります。
紡木たくといくえみ綾のふたりは、
とても他人とは思えません。
僕の中にも同じスピリッツが息づいているのです。
よしゃ~迷曲「別冊マーガレットのような恋がしたい」歌い続けるぞ!
もうテレてる時間なんぞなーいのだ✨😣😣😣