今週末に8,9人のメンバーで高妻山に行く計画を立てていた。
ところが先週から数名のメンバーに病気や怪我が発生して、登山隊の規模が随分小さくなってしまった。
かく語る私自身、血痰がでたので、参加を見送り、精密検査の結果待ちという状態なのだが。
60歳代が多い山の会なので、時々健康上の問題や親の急病などでドタキャンがでることはあるのだが、今回のように3,4割のメンバーが急に不参加になることは前例がなかったと思う。
年齢を重ねると表面上は自由時間が増えてくる。しかし親の介護、自分や配偶者の健康問題などが突発的に起こり、実際には制約を受けることが多い。過去10年間の自分の経験を振り返るとフルタイムの仕事を一旦辞めた63歳~66歳位が「時間」「体力」「ファイナンス」面でバランスに恵まれていた。だからこの時期は毎年のようにヒマラヤトレッキングに出かけていた。
その後親父の病気と死亡、お袋の入院など親の介護の問題があり、家内もたまにではあるが、原因不明の体調不良になることがあった。私自身も極たまにではあるが、今回のような原因がはっきりしない体調不良?に見舞われることがでてきた。
また体力面ではそれほどの衰えを自覚することはないが、「バランス」面では若い頃に較べて見劣りしてきたなぁ、と感じることが多くなってきた。
実は今回の高妻山参加見送りの理由の中で一番多いのは、転倒などによる足の怪我だ。つまり何らかのバランス失調が原因で足の捻挫等を起こしたと考えられる。
一般に体力の低下よりもバランス力の低下が先に始まるようだ。だから体力を信じて元気よく下山するとバランスを失して捻挫をすることが起きるのだ。
以上のようなことを総合して考えると「シニアの黄金期」というのは、人により違いがあるとはいえ、それ程長いと考えない方が良いと私は考え始めている。もっとも私の場合アウトドアライフを基準にものを考えているので、インドアな活動中心の方の場合は黄金期はもっと長いと思うが・・・・
「いつまでもあると思うな親とカネ ないと思うな運と災難」という諺がある。これをもじれば「いつまでもあると思うな バランスと体力 ないとおもうな怪我やドタキャン」ということになる。なお元の諺では「ないと思うな運と災難」というように、人生には不測の良いことと悪いことがある言っている。しかし私はシニア世代では不測の悪いことはしばしば起きるが不測の良いことはほとんど起きないような気がしている。
少なくとも「悪いことが起きる確率に較べると良いことが起きる確率ははるかに少ない」と考えてライフプランを立てた方が良いと私は考えている。