goo blog サービス終了のお知らせ 

金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

黒目川を下って荒川へ

2013年03月20日 | サイクリング

3月20日春分の日。曇っているが温かい日だ。暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったものである。陽気が良いので、黒目川下流を自転車で走ってみることにした。黒目川というのは、私の自宅からさほど遠くない小平霊園内の「さいかち窪」に源を発する川で、戸田の手前で新河岸川に合流する延長17kmほどの川(それでも一級河川!)だ。

はたして黒目川の堤防を走って荒川まで行けるかどうか(障害物などで)不明だが、ちょっとした探検気分で午前9時に自宅を出発。12分程走ってまず落合川上流の氷川神社へお詣り。

Hikawashrine

落合川は黒目川の支流でまず落合川を下って黒目川に入ることにする。

Map1

豊富な湧水を水源に持つ落合川は清流だ。川沿いの道には色とりどりの花が咲いていた。赤い花はボケの花だろうか?

Boke

落合川には魚(大きな鯉が放流されている)や野鳥が多い。

Sagi

9時21分西武池袋線のガード下をくぐった。9時27分黒目川と合流。

Kuromedeai

9時38分関越自動車道の下をくぐった。9時48分川越街道をくぐる。ここはまともな歩道・自転車道が切れていてやや無理やり橋の下をくぐったという感じ。

Kawagoe

黒目川沿いの道は右岸左岸両方共走ることができるところが多いが、この付近は左岸しか走れない。

Map2

10時自宅を出て1時間走った。東武東上線をくぐった。両岸の桜が咲き始めている。

Toujyousen

黒目川も下流になってくると、流入する汚水で汚れてくるようだ。川幅がかなり広くなったと思うと新河岸川と合流した(新河岸川が本流)。もう荒川は近い。

Singasigwaa

10時20分朝霞水門到着。ここが荒川と新河岸川の合流点だ。自宅から17km走った。

Arakawagouryuu

Map3

帰路もほぼ同じルートを走る。

落合川まで戻ってくると河原の芝生の上で水槽に入った魚を見せているオジサンがいた。

Haya

落合川や黒目川で取れるハヤやアブラハヤだそうだ。豊かな自然が近くにあることは楽しいことだ。この自然を守りたいものだ。11時58分帰宅。黒目川沿いの道はサイクリングロードとしては、走りにくいところがあるが、自然散策の道としては中々良いところだった。今回は寄らなかったが名刹・平林寺も遠くないところにある。さあ、次は黒目川の上流を散策してみようか?

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Bail out とBail in

2013年03月20日 | 金融

Bailは名詞として「保釈金」、動詞としては「(保釈金を払って)保釈させる」という意味で、Bail outは金融用語としては、政府などの第三者が資金を供出して、企業や銀行を救済する場合に使われる(一般的にはパラシュートによる飛行機からの脱出という意味で使われるそうだ)。

Bail inは恐らく日本ではBail outほど有名でないと思うが、金融用語としての意味は「債権者自らの債務放棄による銀行等の救済」を指す。

今金融市場で話題になっているキプロスの銀行救済のために、預金者に税金を課すというのもBail inの一種である(昨日のキプロス議会では課税法案は否決されたが)。

議論のポイントは「預金保険でカバーされるべき少額預金者にまで課税されるのか?」とか「このような預金者の犠牲で銀行を救済するルールが欧州圏で広く適用される可能性はあるのか?」というあたりだろう。

Bail inという観点からいうと、預金者も銀行の債権者の1人でコストを担うべきだという議論が成り立つ。通常銀行の資金調達構造は「株式・債券・預金」という三層構造で、最上位に位置する預金は一番保護されるが、キプロスの銀行の場合、債券はほとんどないということなので、株式の次には預金がヒットされるということになる。

キプロスの銀行救済のために資金を出すドイツなどの納税者にすれば「なぜキプロスの銀行預金者特にロシアの金持ちの預金保護のためにbail outしなければならないのか?預金者がbail inするべきだ」という理屈が成立する。In-Outをめぐる議論はしばらく欧州のホットイシューだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キプロスの預金の1/4はロシアのお金

2013年03月19日 | 投資

昨日(3月18日)の東京市場を揺さぶったキプロスの銀行預金に対する課税問題は、米国の株式市場も揺さぶり、ダウは62ポイント(0.43%)ダウン。ただし日経平均が340ポイント2.7%下落したことに較べると下げ幅は遥かに小さい。これは米国経済の強さに対する信頼がキプロスに端を発するユーロ危機の再燃に歯止めをかけた、と見ることができる。また今回の預金者課税案が今後の欧州の銀行の救済のスタンダードになると、考えるよりはキプロスの特殊ケースとする判断が増えてきたのではないか?と私は考えている。

キプロスの銀行預金の特殊性は、預金残高に占める海外からの預金、特にロシアからの資金が多いことだ。昨年末のキプロスの銀行預金残高648億ユーロ(8兆円弱)の内41%が海外からの預金で、ロシアからの預金は154億ドルで総預金残高の約24%だ。

ロシアからの預金には合法的な預金もあるが、資金洗浄を目的とした不法な預金もあると言われている。キプロスの銀行は預金受け入れ時に資金源について厳しい質問をしなかったので、マネーロンダリングを目的とする筋には使い勝手が良かったのだ。

ロシアマネーなど10万ユーロを超す大口預金については9.9%の一時的な課税を行うという先週末の合意案について、ロシアのプーチン首相は「不公平で、非専門的(職業倫理に反する)で、危険な方法だ」と非難している。

だがドイツなどは自国民の税金を使ってロシアの富裕層の非合法預金を救済するいわれはないとハードポジションを取っている。

このような背景を踏まえて、キプロスの預金者課税が先例になるかそれとも特殊ケースと市場が判断するかが、相場の見どころだ。取り敢えず今日の東京市場は昨日の下落の半分程度は戻すだろうが、注目は人口113万人広さは四国の半分程度の島国に集まっている。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評】「戦後史の正体」一読の価値あり。鵜呑みをしなければ。

2013年03月18日 | 本と雑誌

遅ればせながら昨年夏に発刊された孫崎享氏の「戦後史の正体」(創元社)を読んだ。普通より大きい帯封には「本書は、これまでほとんど語られることのなかった〈米国からの圧力〉を軸に、日本の戦後史を読み解いたものだからです。こういう視点から書かれた本は、いままでありませんでしたし、おそらくこれからもないでしょう。「米国の意向」について論じることは、日本の言論界ではタブーだったからです」(著者)とある。

米国の政治地政学的な政策を政治経済を考える視点の一つにしている私にとって幾つか共感するところはある。例えば「はじめに」の中にでてくる「米国の対日政策な、世界戦略の変化によって変わります」というのは、当たり前の周知の事実。国家が自国の利益を拡大するため、時に「謀略」を仕掛け、時に「圧力」をかけ、時に「妥協」するのは歴史の常であり、訳もなく(あるいは感情的な理由で)他国を優遇すると考えるのはお人好し過ぎる、だろう。

さて著者は日米関係について戦後の政治家を3つに分類する。第一が「自主派」、第二が「対米追随派」で第三が「一部抵抗派」だ。「自主派」には重光葵、鳩山一郎、佐藤栄作、鳩山由紀夫らの名前があがり、「追随派」には吉田茂、池田勇人、小泉純一郎の名前があがり、「一部抵抗派」には鈴木善幸や福田康夫の名前があがる。

著者の外交官という職歴ならではのエピソードが披露され、中々興味深い本なのだが、気をつけないといけないことは、「歴史上の事実」や「広く正しいと判断されていること」と「著者の独断的判断」が同レベルで記述され、批判的に読まないと「めくらまし」にハマる可能性があることだ。敢えて悪く言うと普通の料理の中にゲテモノ料理が混じっているという感じだ。

ごく一例を紹介しよう。例えば第二章「冷戦の始まり」の中の「1950年6月、北朝鮮軍が韓国に攻め入りました」という段落ではじまる段落は「歴史的事実」の説明なのだが、第五章「自民党と経済成長の時代」の中の「BIS規制」の中の次のような記述は事実だろうか?

・・こうして日本の銀行はBIS規制を守ろうとした結果、みずからの経営の悪化と、日本経済の悪化をまねくことになったのです。この結果はボルカー議長のもとの計画に織りこみずみだったはずです。このように米国は日本の利益を意図的に奪うこともするのです

多少解説を加えると、著者は「高騰した日本の土地を担保にした日本の銀行の貸付能力に、凄まじいものがあったからです。米国はそれに不安を感じ、対抗手段を考えたのです」と書いているが、果たしてこれは真実だろうか?たしかに1980年代の後半日本の銀行は高格付による安い資金調達を武器にアメリカの貸出市場に入っていった。だがその当時日本の銀行が攻め込めたのはノンリコースの不動産担保融資案件で主幹事になる程度で、大手企業向けのコーポレート貸付で主幹事になることはなかった。邦銀は主幹事となった米銀のディールに参加していたのである。幹事となった米銀はリターンオンアセットベースでは結構美味しい商売をしていたのである。大都市の不動産物件の買い占めなどに不快感を示すアメリカ人はいただろうが、それをビジネスチャンスと考えるアメリカ人もいたし、所詮一過性の現象にすぎないと達観したアメリカ人も多かったのではないだろうか?というのが私の意見だ。

BIS規制は国際的なルールだから、日本の銀行を律する規律は欧米の銀行に及ぶ。日本バッシングという面だけではなく、金融機関の健全性維持という点を論じないと本質を見落とす。BIS規制(バーゼル1)は銀行の含み益の最大45%を自己資本にカウントすることを認めていた。つまり取引先の株式を中心に株式を保有する日本の銀行は一定のノリシロを持っていた。そのノリシロが失われるのはバブル崩壊により株式の含み益が減少したことによる。そしてその後の長引いた不良債権処理まで見ると、BIS規制が金融機関の健全化に果たした役割を大きいと私は考えている。そして著者・孫崎享氏のようにBISは米国が日本の利益を奪うツールだったと断じる単純化された図式をそのまま容認できるとは考えない。

また著者は日米関係における「追随派」に厳しい姿勢をとるが、追随派がなぜ追随を戦略としたか?という点に踏み込みが欠けている。追随派は自己の保身や勢力拡大のみに追随したのだろうか?私は違うと考えている。むしろ米国追随路線を取ることで、国防費を抑え、その分予算をインフラ投資に回すことで経済成長を図った、と見るべきである。その判断が正しい経綸であったかどうかは議論されなければならないが。

ということでこの本は客観的事実と著者の独断的判断が混在するので、そこをより分けて読む人には興味深い本だが、より分けて読まない人は毒にあたる可能性がある本だ、というのが私の結論である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国境の島は火種のモト、キプロスも又・・・

2013年03月18日 | 国際・政治

今日(3月18日)昼頃の東京市場では、キプロス問題から株価は大幅下落(手元のgoogle financeでは日経平均は260ポイントダウン)。またユーロは対ドルで今年の最安値圏で取引されている。

キプロス問題というのは、キプロス救済の見返りとして、前例のないことながら「キプロスの預金者に課税して58億ユーロの税金を徴求して、救済ファンドの額を少しでも少なくしよう」という先週土曜日に合意されたことに端を発する問題だ。合意された案では10万ユーロ以下の預金者への課税率は6.75%で10万ドル以上の預金者への課税率は9.9%だ。ただし関係者によるとキプロス政府は大口預金者の負担を増やし、少額預金者の負担を減らす方向で検討していて、債権者(EU)側も徴収する税額が総額で変わらないのであれば容認する方針だ。

今日18日はキプロスの銀行は休みで午後の議会で討議がなされ、明日の銀行オープンに備える予定だ。

キプロスの経済規模はユーロ全体の0.5%程度で実体経済に与える影響は微々たるものだが、市場が注目しているのは、キプロスで銀行預金の取り付けが起きた場合の他のユーロ圏諸国への波及だ。ということで株とユーロが売られている。

キプロスがユーロ圏に加入したのは2008年1月のこと。GDPの8割を観光や金融などサービス産業に依存するこの国の経済はユーロ危機の影響によるツーリストの減少などでマイナスの影響を受け続けてきた。中でも大きいのはギリシアのエクスポージャーが大きい銀行が痛手を受けたことだ。

ギリシアのエクスポージャーが大きいというと、この国の8割弱はギリシア系で2割弱がトルコ系だ。歴史を見ると12世紀終わり頃十字軍遠征でこの島に立ち寄った英国王により英領化されていたが1960年に独立。その後ギリシア派・トルコ派の対立が続いているというのが非常に大雑把な概要だ。

で今日ちょっと話題にしたいことは「植民地支配国の最後っ屁」のような話だ。

今読んでいる「戦後史の正体」(孫崎享 創元社)は「英国などは植民地から撤退するときは、多くの場合、あとに紛争の火種をのこしていきます。かっての植民地が団結して反英国勢力になると困るからです」と述べ、インドからの撤退時にカシミール紛争やアラブ首長国連邦から撤退する時は複数の首長国がいがみ合うようにわざと複雑な国境を設定した・・・と説明を加えている。

キプロスの例は上げていなかったが、もし孫崎氏の説が正しいとすればキプロス問題の裏にはイギリスが残した火種が続いていたといえよう。

話は本題からそれるが、孫崎氏の話の本筋は日本列島の周囲で起きている尖閣諸島(対中国)、竹島(対韓国)、国後・択捉など北方領土(対ロシア)の裏にも、かっての支配国=米国による火種が意図的に埋め込まれている・・・ということだ。その説の妥当性については別途検討するが、植民地支配国が残した地雷が、後世の関係のない人に意図せざる影響を及ぼすことがあるという事実は、世の中の出来事のつながりの複雑さを示していて中々興味深い。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする