金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

猿も笑う苗場のティーショット

2006年10月23日 | ゴルフ

先週土曜日(10月21日)苗場プリンスのゴルフ場でゴルフをした。翌日一緒に沢登りをするM君が「最近スイングの改造をしたので試してみたい。付き合ってください」というので一緒にラウンドした次第。さてこのゴルフ場はスキー場をそのまま使っているのであまり手入れは良くない。グリーンには白い砂が浮いている。ということで料金はワンラウンド9千円でカート・昼食付。この料金は評価するが「ロッカーを使うなら2百円頂きます」というのには呆れた。プリンスさんの経営が苦しいのは分かるが2百円程度のロッカー代を取ったところで何ほどのことがあるのだろうか?セコサにお客さんを憤慨させてリピーターを減らすだけではないだろうか?

さてゴルフの方。スキー場の斜面を横切る様にコースを配置しているのでフェアウエーは狭くかつ傾斜していてボールの落し所に工夫がいる。つまり斜面のすそか少し上位を狙っていく必要がある。と頭では分かってもそのとおり打てるかどうかは別の話。結局あちこちにボールを散らして前半はフォームを改造したM君、私とも51。

後半2,3ホール回ったところでティーショットをしようとすると、太った猿がフェアーウエーの真ん中に悠々と立ち止まり赤い尻をこちらに向けている。まず私のティーショット、「猿に当たるとかわいそうだなぁ」と思ったボールはスライスして右斜面の上に弱々しく飛んでいく。斜面の上になる右が狙い目なのだが右過ぎた。続くM君のティーショットは逆に大きくフックして、左の林へOB。この間猿は「お前等のボールなんか真っ直ぐ飛ぶものか」と言わんばかりにフェアーウエイに居座っていた。小憎らしい猿である。

そんなことはあったが後半私は少し持ち直し46.M君は最終ホールでスコアカードを破り捨ててしまったので、僕よりかなり多く叩いたことは間違いないが、スコアは不明。

いずれにしろ猿も笑うゴルフであった。やはり我々にはゴルフより沢登が向いているのかもしれない。かといって沢登りでは到底猿には勝てないのだが。

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西ゼン、秋の名渓ついに登った

2006年10月22日 | 

沢登というのはかなりマイナーな遊びであるが、はまると面白い。沢登というのは登山道はないが、岩場をたどって登ることが出来る沢筋を登る登山の一形態だ。すっきりとした岩場特にスラブとかナメと呼ばれる緩やかな岩壁を持ち登攀が楽しめる沢の人気は高い。そのような沢の中でも人気が高い沢が谷川岳周辺に幾つかある。今回登った西ゼンも豪快なスラブを持った明るい沢で人気が高い。ただし新潟側の土樽の奥から入るのでアプローチが良くないので中々訪れる機会がなかった。

10月22日(日曜日)その念願の平標山西ゼンを遡行した。会社の大先輩Kさんにお願いして苗場のマンションに泊めて頂き、しかも朝林道まで車で送って貰うという贅沢な登山になった。

午前6時35分 毛渡沢林道ゲート発 8時10分 ダイコンオロシ沢入渓点着。これから登る平標山方面の景色。青空に紅葉が美しい。

Toshouten

9時5分 東ゼン出会い。60mの大滝が見える。東ゼンも西ゼンと並んで人気の高い沢だ。

Higasizen

ここから西ゼンの沢登りが始まる。最初のスラブ帯は右手を潅木沿いに登っていく。第一スラブ帯で先行パーティに出会う。9名の大部隊でザイルを使って丁寧に登っている。こちらはそれ程難度を感じないのでノーザイルでどんどん進むが、一ヶ所ナメ滝を左から右にトラバースするところでザイルを出した。前のパーティがザイルを使っていたのでまねをしたのだが、実際には不要だった。今日は総勢30名近い人が西ゼンを登っている。

第2スラブ帯には6m程の滝の右壁を登りさらにその上の草付を直登し、上部3分の2位のところにある大きなバンドを左にトラバースした。第2スラブの右岸からスラブ全体を見たものだ。第2スラブ帯は幾つかルートが取れる。

Dainislub

第2スラブ帯は大きく開けて高度感があるが、右岸の岩はホールドが大きく安心して登ることが出来た。写真は第2スラブ最後の滝を左から登るところだ。かなり高度感はあるが、ホールドはしっかりしている。

Finalfall

10時50分第2スラブ終了。これで西ゼンの核心部は終わり。この後小滝を幾つか登り、水が涸れた後は根曲がり竹の藪の中の踏み跡を辿り平標新道に出た。12時10分である。

Tume平標新道の近くには小さな池があり心を和ませる。12時32分平標山山頂到着。直ぐに下山を開始して元橋の駐車場には2時30分に着いた。途中紅葉を楽しむ。楓の赤も美しいが、音もなく降ってくる唐松の黄金色の小さな葉も美しい。秋の山は本当に素晴らしい。 私は長い間暖めていた西ゼンの遡行を最高の天気の下で出来た喜びをかみしめながら、元橋へ続く長い林道を歩いていた。

Motohasi

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西洋美術の絞めは旧岩崎邸

2006年10月20日 | まち歩き

金曜日の午後半日休暇を取ってワイフと上野の西洋美術館にいった。12月の初めまでやっている「ベルギー王立美術館展」を観るためだ。旧祝日に美術展に行くと観客が多くて大変苦労する。特に大半の人は入り口辺りに立ち止まるから厄介だ。どうせしばらくすると疲れてきて「どれもこれも似ているなぁ」などと思い足が速くなるのだから、入り口近くでやたら立ち止まるのは止めてもらいたいものである。と声高にいう訳にもいかないから、都合がつく限り私は休みをとって美術展を鑑賞することにしている。

さてルーベンス等フランドルの巨匠の名作が並ぶこの展覧会だが、やはりブリューゲル、ルーベンス、ヴァン・ダイクといった16世紀頃の巨匠の作品がすばらしい。特にルーベンスのつややかな黒は良い。

さて西洋美術館を出てぶらぶらと池之端にある旧岩崎邸に行ってみた。ここは1、2度入り口まできたことはあるのだが、中に入るのは初めてだ。前に来た時は時刻が遅かったのだろうか?

Iwasakitei2

写真は洋館北側だ。設計は三井倶楽部など明治の名建築を沢山設計したジョサイア・コンドル。外装は端正にして細部に凝りが入っている。入り口にルリマツリが咲いていた。

Rurimaturi_1

岩崎邸の内装は素晴らしいの一言に尽きる。壁紙は和紙を4,5枚重ねて型押しをして彩色をほどこしている。一部屋の壁紙代が1億円という案内の方の説明に小さな驚きの声があがる。完成当時の岩崎邸は1万5千坪の敷地に20棟以上の建物が建っていたということだ。

和室を通って出口に回るとモッコクの実がなっていた。

Mokkoku

最後は広大な庭から洋館の南側を見る。

Iwasakitei1

西欧美術の名品を見た後は旧岩崎邸の広大な庭などを散歩して余韻を楽しむというのが、秋の日の午後のちょっと優雅な過ごし方である。

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ワイン売るなら美人に試飲を勧めさせて

2006年10月19日 | うんちく・小ネタ

先週のエコノミスト誌からの孫引きだが、ジャーナル・オブ・ワイン・エコノミクスという雑誌によるとワインの値段と味の関係は弱いということだ。まあ、当たり前といえば当たり前過ぎる結論だが、少し記事を見てみよう。記事によるとフランスの農業調査機関が1千本以上のボルドーとバーガンディワインについて専門家に目隠しして味見をさせ、同じ価格帯に並べるといったテストを行なったところ、ワインの価格は味と匂いよりも、色、ランキング、ビンテージ(収穫年)といった客観的な水準で決まるということがわかった。ほぼ直訳したので回りくどい言い方になったが、要は専門家でも目隠しして飲めば高いワインも安いワインも区別を付けることは難しいということだ。

以前テレビでワイン通を自称するタレント等を集め、高級ワインと安物のワイン(英語でPlonkというので知っているとカッコ良いかもしれない)を味であてさせる番組があった。スタジオの観客達はタレント等があて損ねるとゲラゲラ笑い、自称ワイン通をコケにすることで溜飲を下げる訳だ。しかし専門家でも区別することが難しいワインだ。日本のタレント連中が外したところで不思議はないだろう。

またエコノミスト誌の記事によると、シャンペンについて120人のテイスターにボトルだけを見せて値段を付けさせると目隠しして試飲して値段を付ける場合より3割方高い値段を付けたということだ。つまりシャンペンを試飲すると値段ほどの価値を認めなくなるということだ。

さて私がちょっと気に入っているワインショップは吉祥寺の伊勢丹の地下のお店だ。それ程広い店でもなく、置いてある品数も多い訳でもないが、デパートの地下のお店なので当然試飲させてくれる。明るい美人の店員さんが色々アドヴァイスしてくれるのも楽しい。こんな時はいつもより高いワインをかってしまうことがある。ワインの味が分かる程の通ではないのだが、美人の店員さんにちょっぴり見栄を張ってしまうのだ。

エコノミスト誌の記事を販売戦術に活かすなら~もっともお客がワインが分かることが前提だが~余り試飲させない方が良いことになる。そして私の経験をベースにするなら、ワインの分からない人には、美人の店員さんに試飲を勧めさせるのが良いことになる。少し高いワインが売れること、間違いなしである。

さあ、どちらが正しいだろうか?

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日本はもっと情報活動に力を入れるべし

2006年10月18日 | 国際・政治

先般自民党の中川昭一政調会長が「核保有の議論があっても良い」という発言をした。もっともその後内外の激しい批判を受け、事実上発言を撤回したが。私がここで批判したいことは核保有の議論の是非ではなく、国防の要は情報・諜報活動であるということの認識が政府・自民党・マスコミ等に全く欠如していることである。「北朝鮮が核実験をしたので、日本も核武装を」というのでは、全く第二次大戦前と同じである。そこには日本が第二次大戦で敗北した手痛い経験が全く生かされていない。日本が第二次大戦で負けたのは、何よりも基本的な情報・諜報活動がなかったからである。今日本に必要なことはまず諜報活動を強化するということなのだが、もし政府与党の幹部にこの認識が欠けているなら全くリーダーの器でない。

二千五百年前に孫子はこう喝破している。「爵禄百金を愛(おし)しみて敵の情を知らざるものは、不仁の至りなり、人の将にあらざるなり。主の佐(たすけ)にあらざるなり、勝の主にあらざるなり。

さて17日のウオール・ストリート・ジャーナルは北朝鮮の再度の核実験の可能性について次の様に報じている。

  • アジアを取り巻く諸国の軍事情報機関や外交官は米国のライス国務長官がアジアを訪問して北朝鮮への制裁強化を討議するのに合わせて、更なる核実験を行なうのではないかと見守っている。
  • 米国政府は衛星写真から北朝鮮のトラックの動きやその他の動きから、再度の核実験の準備が行なわれている可能性が高いと報じた。
  • 幾つかの近隣諸国の政府代表は、米国がその諜報レポートを提供したと述べた。

諜報活動とは政治的・軍事的目的で相手国の情報を収集して分析する一連の活動である。諜報活動というと、スパイを使った秘密情報の収集というイメージが強いが米国の諜報機関は「有効な情報の8割は公開情報にある」と喝破する。例えば上の例でライス国務長官がアジア諸国を訪問するというのは公開情報であり、衛星写真で北朝鮮のトラックの動きを捉えるのはスパイ活動(より専門的にはIMINT: Imargery Source Intelligence)で得られた秘密情報である。

この秘密情報と公開情報を組み合わせて分析することで、ライス長官の活動を妨害しようとするのではないかという北朝鮮の動きがシナリオとして見えてくる。

つまり諜報活動とは公開情報と秘密情報を組み合わせて、相手国の行動シナリオを想定するという活動でありこれが日本に欠けているということだ。日本人は核武装にしろ、防衛ミサエルにしろハード面の武器を偏重する傾向があるが、相手国の分析が不得手だ。識者やマスコミはもっと警鐘を鳴らすべきであろう。

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