金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

地上デジタルで睡眠不足

2006年02月14日 | デジタル・インターネット

昨日近所の○○電気さんが漸く地上デジタル放送受信用のUHFアンテナを取り付けてくれた。小さなパーティで軽く飲んだ後9時頃帰宅して早速トリノ・オリンピックを見た。女子のハーフパイプを見るが今井メロが転等し予選落ちと冴えない。日本勢は決勝に3人進んだが、余り高さが出ず中島 志保が9位で最高だった。優勝したハナ・ティターの高さとスピード感あふれる滑りはすばらしい。すばらしいパフォーマンスがトリノの青い空に映える。これをNHKの地上デジタルハイビジョンで見ている内にすっかり遅くなってしまった。トリノと地上デジタルは僕を睡眠不足にする。

ところでデジタルハイビジョンはどうして高画質なのか?それは画質の精細さを示す走査線がハイビジョンでは1125本とアナログ標準画質525本の2倍以上あるからだ。きめ細かさはハイビジョンが200万画素でアナログが35万画素つまりハイビジョンは画素数が5倍以上になり美しさは格段に向上している。また地上デジタル放送の縦横比(アスペクト比)は16:9でアナログ放送の4:3に比べ30%以上ワイドになっている。16:9は人間の視野に会った見やすいサイズなのだ。特にフィギアスケート等画面一杯に選手が動き回るスポーツ番組の観戦には適している。

(社)電子情報技術産業協会によれば昨年12月末で地上デジタル放送の受信機器は累計で839万台弱出荷されている。受信機器は「プラズマ・液晶テレビ」「ブラウン管テレビ」「地上デジタルチューナー」「ケーブルテレビ用デジタルSTB」に分類されるが、「プラズマ・液晶テレビ」が半分以上を占め448万台、ケーブルSTBがこれに次いで212万台、以下デジタルチューナー109万台、ブラウン管テレビ70万台となっている。また12月単月の受信機器の出荷数は103万台と初めて100万台に乗った。受信機器を持っている人が必ずしもデジタル放送を観ている訳ではない~私もUHFアンテナを設置するまで受信できなかった~が、この勢いでいけばまもなく普及率は1割を超える。

地上デジタルについては識者といわれる人の批判はある。例えば文芸春秋3月号で上杉 隆氏が次のように述べている。1997年旧郵政省が設置した「地上デジタル放送懇談会」でこの巨大利権構想はスタートした。・・・・日本全国に1億台以上あるテレビ受信機の買い替えを余儀なくされるとデジタルテレビが1億台以上売れる訳で30兆円近い市場が誕生する。・・・・・また放送設備も一新する必要がある(その結果)経済波及効果は212兆円になる。・・・ところがブロードバンドなどの急速な普及によって、国は、技術予測の大幅な見直しを余儀なくされる。さらに2006年現在では地上デジタル放送よりも、光ファイバーを使った通信の方が、高音質、データ通信双方向性に圧倒的に廉価であることは誰もが知っている。

不勉強というか光ファイバーに接続していないので「誰もが知っている」とまで強弁されると少し参ってしまうが、地上デジタルはとにかく走り出している。私がたった一日の経験で言えばUHFアンテナで受信する地上デジタルも悪いものではない。ここ暫くはトリノで寝不足になりそうだ。

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