冬の富士山の写真を撮りたいという思いが募ったのでワイフと山中湖に泊り掛けで出かけることにした。山の写真を撮る目的を果たすだけならワイフがいない方が良い。良い写真を撮るためには早朝はおろか深夜に富士山を狙うこともあるのだ。写真が好きでもないワイフ連れで良い写真が撮れる訳がない。しかし人生はバランスということが大切だ。今回はワイフと写真のバランスを取ることにする。
金曜日の午後遅く自宅を車で出発。泊まりはハーヴェスト山中湖だが遅めに予約した夕食まで若干時間があったので西湖の野鳥の森公園に寄った。同公園では樹氷祭りをやっていてライトアップが見られるということだったが、行ってみるとライトアップは明日からということ。夕映えの富士山を撮って帰る。
ハーヴェスト山中湖はゆったりとしていて良いがお風呂が少しぬるいと感じた。さて日の出時刻は6時49分。朝焼けの富士山を撮るために6時過ぎに起床して朝風呂をさっと浴びた後カメラ、三脚を担いで撮影ポイントに向かう。
この日は快晴、雲ひとつない。アクセントになるようなものがないので写真は平板である。
昼食後車で山中湖を一周する。山中湖は西岸の一部を除いてすっかり氷結している。北側や東側ではワカサギ釣りをしている人が沢山いた。人がいない湖上に出て凍った山中湖の上にそびえる富士山を撮ってみた。
その後忍野八海へ向かう。忍野八海は無料駐車場の場所が少し分かりぬくいところだった。三脚を抱えたカメラマンが沢山来ている。忍野村からの富士山の形が最も良いそうだ。写真集を見ると忍野から撮る冬富士は前景に霧氷を配して画面を引き締めたものが多い。また「紅(べに)富士」と呼ばれる朝日を浴びる富士の姿も写真になっている。いずれにせよ撮影技術だけではなくタイミングが合わないとだめだ。写真は中々大変なものである。今回は霧氷に出会うこともできなかったので、湧水をはさんだ富士山の姿を写真に撮る。
富士山の写真は忍野から見る早朝の紅富士に始まり紅富士に終わるという人もある位だ。私もまた腕を磨いて挑戦したいものである。