追憶の彼方。

思いつくまま、思い出すままに、日々是好日。

第3次阿部友改造内閣…(2)

2017年08月09日 | 政治・経済
第3次安倍友内閣は高村副総裁、麻生副総理兼財務相、二階幹事長、菅官房長官と言う改造前と同じ政権基盤の上に成り立っており、閣僚を入れ替えても本質のところは変わらず大きくは期待できないだろう。
この4人衆は選挙にめっぽう強く,其のせいもあるのか民主主義の基本である「主権在民…自分達議員・代議士は国民の下僕である」「議員、代議士というのはその名の通り、主権を持っている我々国民の代理として国会で議論をする人に過ぎない」と言うことを端から頭にない様に見受けられる。

安倍首相は内閣改造後の所信表明で「今後は国民の声に耳を澄まし、国民と共に政治を前に進めていく。原点に立ち返り、謙虚に、丁寧に、国民の負託に応えるために全力を尽くす」と述べたが、本気でそれを考えているのであれば横柄な態度で傲慢、謙虚さの欠片もなく、数々の暴言の絶えない、自民党の古い体質を其の儘体現するような政権基盤そのものを作り直す必要があるのではないだろうか。
本人が能力不足を理由にやる気もないのに派閥の論理で幹事長が無理やり押し込んだ沖縄・北方担当相、国民の声を無視した人事で反省の気配も見えない。
又既に防衛大臣や文科大臣は日報問題や加計問題に蓋をしてしまう様な発言を繰り返しており、安倍首相お得意の口先だけの改造内閣に終わりそうである。
安倍政権は官僚支配から政治主導への転換を図る為,、「内閣人事局」という新しい組織を誕生させ省庁幹部の人事権を掌握した。官僚主権からの脱却を図るためには当然の措置であるが、権力を握った側が常に権力者としての立場を弁え節度を保ちながら行動しないと森友・加計問題の様なスキャンダラスな事件が発生すると、官僚の権力者に対する過剰な忖度、権力者の御意向、資料・記録文書の破棄・開示拒否、記憶にない等々モラルの低下が国政を歪め、日本の国力弱体化に繋がる恐れが出てくる。
公にされた文書を怪文書だと切り捨て政権に批判的な官僚OBの人格否定をする官房長官、安倍首相の腹心の部下が官僚の人事権を握るポスト官房副長官の下で官僚上層部の不甲斐ない行動に危機感を抱いた人事権の及ばない若手官僚から造反的な動きが出てきているのには少なからず救われた気持ちになる。

公務員は日本国憲法第15条第2項に示されているように、国民全体への奉仕者であって、時の権力者に対する奉仕者であってはならない。
公の場での挨拶文や国会での質問・答弁まで官僚が面倒を見なければ動けない多くの政治家の中で官僚の負担・責任は重い。
官僚は国を支える知的集団・シンクタンクとしての重要な役割りをも担っており、前川前文科次官が語ったように面従腹背の姿勢で無私無欲、高潔、誠実、公開性、公正・中立、国民の奉仕者としての責任感・プライドを堅持して行かなければ、国を損なうことになることを充分心に留めておく必要がある。
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第3次阿部友改造内閣

2017年08月07日 | 政治・経済
第3次安倍友内閣が発足した。
安倍首相は改造後の記者会見で、森友・加計、防衛省日報問題で国民に不信を持たれた事をお詫びしますと言って10秒近く頭を下げた。少しでも永く頭を下げれば国民の心証を良くし、無罪放免されるとでも考えたのだろうか。選挙中は土下座をし選挙後は上から目線・横柄な態度に一変する、よく目にする光景で油断ならない。
自民党は安倍首相を筆頭に状況が悪くなり或いは不利になると、すぐさま謝罪し或いは修正してそれで一件落着・終了と思っている節がある。今回も疑惑省庁担当大臣に責任を取らせて、お祓い箱にしたのだからこれでお仕舞い、スキャンダルの解明は打ち切りと言うのが見え見えである。
それは「違うだろう~~、おまえは~~、このバ(略)~~」と多くの国民は思っている。

不信を払しょくするためには、閉会中審査や証人喚問にもに積極的に応じるべきだがその気配すら感じられない。この改造の目的が「疑惑隠し」であることは、国民も先刻見通しており内閣支持率は多少上昇しても安倍首相本人への不信任は逆に増加している。
「安倍首相は記者会見で改造内閣は「結果本位の仕事人内閣」と名付け、胸を張っていた.
前の内閣はさしずめ仕事をしない「安倍忖度・お追従内閣」「安倍首相様ご無理御尤も内閣」、或いは都合の悪いことはすぐ記憶を無くしてしまう「認知症内閣」と言えるかもしれない。
この内閣が表面を取り繕う為に如何にくだらないことをやっていたか、それが下記に示す閣議決定である。
① 自衛隊は国際法上一般的には軍隊として取り扱われる。(国会で自衛隊を「わが軍」と口走ってしまった首相痛恨のミスをごまかすお粗末閣議決定)15-4-3
② 安倍首相はポッダム宣言を当然読んでいる(共産党地位委員長からポッダム宣言6・8項は太平洋戦争は日本の侵略戦争と規定しているが安倍首相は間違った戦争と認識しているかと問われ、答えに窮しその部分は詳らかに読んでいないとして回答をごまかした。不勉強の誹りを回避する為、答える必要のない閣議決定を利用した。一番嫌な所を突かれた質問である) 15-6-2 
③ 島尻沖縄・北方大臣が「歯舞」の読み方を知らないと言う事実はない
(確かな記録映像でさえ閣議決定すれば覆るという事か。 麻生の踏襲(ふしゅう)、安倍の云々(でんでん)も閣議決定してはどうだろうか。)16-2-19 
④ 安倍首相の妻・昭恵氏は公人ではなく私人である。(森友問題で出された最高のおバカ閣議決定と評されている。役人が5人もお供につき、本人も彼等を秘書と呼んでいても私人とは。要した費用は横領になってしまうがいいのかな)17-3-14
⑤ 「そもそも」と言う言葉には「基本的に」と言う意味もある。(参院での共謀罪審議で安倍首相がオウム真理教が「そもそも罪を犯すことを目的とする集団」にあたるかどうかについて、「『そもそも』には『基本的に』という意味もある」と説明していたが朝日・毎日等で「最初から」と言う意味で使われるが「基本的に」とする辞書はないと書き立てられた挙句の珍説閣議決定)17-5-12

この様な内閣がろくに真剣な議論もせず本質的な問題点も理解せぬ儘、恐ろしい「共謀罪法案」を成立させてしまった。集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を閣議決定したのに続く暴挙、 まさに「狂暴内閣」「何とかに刃物内閣」であった。

安倍首相自慢の仕事人内閣の目玉は河野外務大臣と言われている。
・公務員制度改革等行政改革に熱心。・総理の靖国参拝に否定的 ・核のゴミ」問題が解決しないままでの原発再稼働を「無責任」だと主張。福島問題発生以前から原発・プルサーマル反対等期待していたが、玄海原発再稼働の容認を表明した佐賀県知事を熱烈な信者だとして応援、加えて2015年10月7日に行革担当相として入閣が決まると主張をつづったブログの記事を削除した。日本の政治家が重要ポストに就くと過去の勇ましい発言を取り消し「あれは私人としての発言」として逃げてしまう。如何に信念がないかの表れで外国ではまずあり得ない豹変振りで信頼できない。正直この程度の人物かと言う評価である。



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阿部友内閣…(2)

2017年08月01日 | 政治・経済
阿部友内閣の中には金田法務大臣、今村復興大臣等々物議を醸した低級大臣が数多く居たが、中でも最悪だったのは稲田防衛大臣である。
安倍幹事長代理の時にスカウトされ、「長期的には日本独自の核保有を国家戦略として検討すべき」という様な保守強硬派の発言だけで安倍内閣で重用され当選3期目で行革担当相、その後も党政調会長の要職に就いた。流石に防衛大臣の時には周囲から疑問の声が出たが、「防衛相と言う大変なポストを経ることは首相を目指すうえで重要」と擁護しその後問題発言にも庇い続けて来た。
一体安倍首相は稲田氏のどのような資質・見識・能力等見込んで首相候補として育てようとしたのだろうか。
単に籠池氏の歯が浮くような賛辞や教育勅語礼賛等の愛国的発言にころりと騙されてしまったように、稲田の突拍子もないultra-right 発言に参ってしまったのだろうか。
自分や麻生氏が小泉の思い付きで突然政界の表舞台に躍り出たように内容がなくともポストを与えてやりさえすればトップになれると安易に考えていたのだろう。しかし防衛相は国の安全保証を司る重要ポスト、国際情勢も緊迫した状況にあるさ中に国会議員としてさえもその資質に疑問符のつく人間の教育の場にその重要なポストを使ってよいのだろうか。空恐ろしい話で任命者の常識を疑う。
民進党辻元氏が(終戦の日)の全国戦没者追悼式を欠席した理由をただした。稲田は海賊対処で自衛隊の駐留するアフリカ・ジブチを訪問中だった。 この突然の訪問は靖国参拝を見送る事による右翼の批判や参拝した場合の中国・韓国の批判を回避する為と見られている。
 辻元氏によれば持論と行動の矛盾を突かれ答えに窮して「涙を浮かべ、震えていた。答弁しようがなかったのだろう。うろたえる防衛大臣を世界各国はどう思うか。国益を損ねている」と指摘する。

ジプチ訪問時の服装も問題となった、公務中にも拘わらず原宿辺りの若者と変わらぬバカンス風のいでたちで今にもスキップしそうな雰囲気の写真がNHKニュースに登場した。
服装についてはマリンルック風のスーツにヒールで潜水艦に搭乗艦長から敬礼を受ける写真も軍隊の士気に拘わる問題として批判が挙がっている。
日頃勇ましい事を言っている右寄りの人間は本当の戦争の怖さを知らない。恐らく一朝ことあればうろたえ慌てふためき腰を抜かすに決まっている。
兎に角自衛隊とは何かという事の自覚がない。国民にとって迷惑以外の何者でもない。一刻も早く議員辞職願いたいものである。
この様な批判に対し、菅義偉官房長官は記者会見で「高い緊張感をもって職務を果たしている」と擁護している。
安倍友達政権とはこの程度の人間の集まりである。
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