自民党総裁選
自民党総裁選は泥試合の様相を呈し始めた。9月12日の告示前まで出馬に必要な推薦人20人を集めるのにさえ四苦八苦、立候補さえ危ぶまれていた泡沫候補の高市早苗が、安倍派の裏金議員や統一教会・壷議員の強烈な後押し巻き返しによって石破・小泉に並ぶトップランナーの中に割り込んできたのである。
自民党は金の問題で批判を避ける為、今回は「金のかからない総裁選にしょう」という方針を決め、10億円近くかかる(リーフレットなど封書)を送る事を禁止する旨決めていて、議員はそれを知っていたが、高市は正式通知がまだ来ていないとして、ただ一人、全国に自己の主張を載せたリーフレットを送ったのである。案の定他候補からルール違反などとクレームが続出、泥試合の様相を呈し始めた。しかし正式通知前に送付したのだからルール違反に当たらないと高市らしい強弁を発している。
高市は安倍後継者を自認し、日本経済を滅茶苦茶にした(アベノミクス)推進を叫んでいるが、総裁候補に出ることに依って、自民党内で存在感を示し,良いポストに有りつきたいなど、其の魂胆は見え見え。自己目的達成の為には平気で嘘をつき、不法行為も辞さないと言った点では、当に安倍の最も得意とするところ、立派な後継者だ。本人は恥ずかしげも無く、「サナエあれば、憂いなし」などと言う軽薄なキャッチコピーを薄気味悪い作り笑いを浮かべながら、声高に叫んでいるが、巷では「サナエあれば、地獄在り」の方が正しいとの声さえ飛び交っている。兎に角、危険極まりないこの人物だけは表舞台に立たせてはならない。彼女の推薦人20人の内裏金議員は13人(裏金総額;9015万円)、壷議員15人、日本会議系13人。この事実をメデイアに指摘されると、「自分は推薦人に、どの方を20人に入れるかは選対チームにまかせましたので翌日の新聞まで、どなたが推薦人になってくださったかは知りませんでした」と言い切ったのです。公共放送の場で平気でこのような発言が出来る人間性、普通ではない。「裏金議員」の選挙での公認・非公認や要職起用の是非については、「自民党の処分は決まって居り、党で決めた処分をひっくり返すような独裁的な行動はとらない」と繰り返しているが、自分の推薦人の事を考えれば、自民党が生まれ変わる為には避けて通れない裏金問題、統一教会問題は闇に葬ろうとする姿勢が見え見えである。推薦人の筆頭で高市の最側近、杉田水脈といえば、自身の発言が法務局から2度も「人権侵犯」認定を受けているにもかかわらず、最近那覇市内の講演で差別根絶に取り組む沖縄、アイヌ民族、在日コリアン、被差別部落などの人々を「反日の左翼」と総称し「どれだけ力を持っていて、どれだけ面倒くさいか」と発言したことが問題になったばかりだ。安倍の寵愛を受けたこの杉田、理屈に合わない尖った右翼発言だけで、縁もゆかりもない安倍のお膝元である比例中国ブロックで出馬させてもらい、比例名簿の上位に据えられ、”特別枠”で当選を重ねてきた人物、国民に選ばれたわけではない。こんなのが推薦人の筆頭に居る高市を推しているのは衛藤晟一や山田宏、中曽根弘文といった日本会議系の極右議員、道徳を語りながら裏金づくりに勤しみ、差別で支持拡大を図るのを黙認する、自民党とは何という人間の集団だろうか。
靖国参拝も心、内心の問題であり、首相に選ばれても継続することを断言した。しかし総理を目指す人間が、個人の内心の問題だけで、太平洋戦争の被害者である中国・韓国等が嫌悪する(加害者・戦争犯罪人)を祭る靖国に参拝する事が、外交上の大きなデメリットになる事に考えが及ばないとしたら、其れだけで総理はおろか、国民を代表する国会議員となる資格すら無いと言える。単に個人の内心の問題であれば被害国の神経を逆なでするような行為を避け、心の中で済ませればよいだけの話、どうしてもと言うのであれば、天皇陛下同様、全国戦没者追悼慰霊蔡に出席すればよい。
新生自民党の為の総裁選挙で、最大の問題である裏金問題、統一教会問題の再調査、解決にどの候補も手を挙げなかったところから、国民の目をたぶらかす為の儀式であったことが明白となった。2大政党制が待たれる。
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