両親が、住み慣れたさいたま市から那須塩原市に引っ越して、はや2年となる。
以来、年に数回は、泊まりがけで遊びに行くようになった。
観光地とは逆の、さびれた場所である。舗装されていない砂利道には、背の高い雑草が路肩に生え、雑木林も広がっている。歩行者や自転車はおろか、車さえもめったに通らない。
だが、隠居するにはもってこいの静けさだ。
母が、1キロほど離れた場所に小さく見える民家を指さし、言った。
「ほら、あれがお隣さんよ」
回覧板を回すにも、車で届けるのだという。新聞の配達はあるが、ゴミの回収はない。車を20分ほど走らせて、直接、ゴミ処理場に持ち込む仕組みになっているらしい。
不便きわまりないが、田舎での暮らしは、隣家の生活音まで筒抜けの都会生活では味わえない開放感がある。子供たちがけたたましい笑い声をあげて、ドタドタと走り回っても近所迷惑にならないし、楽器の演奏だって、カラオケだってやり放題だ。
この春休みにも、夫と娘と3人で泊まりに行った。東北自動車道に乗り、途中の佐野SAで休憩したとき、目を惹く弁当があったので買ってみた。
その名も『日光百物揃千人武者行列~栃木の美味しい名物が行列を作ってやってきた~』である。
日光の伝統行事から名づけられたこの弁当には、霧降高原豚の辛みそ焼・地元産の雛鶏のカツ・日光ゆばの煮物・栃木のゴボウとかんぴょうの煮物・鹿沼こんにゃくの煮物・日光強めし・桜ごはん・プチトマト・お漬け物・柏屋特製「小福もち」といった、県自慢の逸品がおさめられている。
宇都宮の餃子は、残念ながら入っていない。仕方ないので、帰りのお土産にすることにした。
800円という値段の割には、満足のいくお弁当だったので、東北道に乗った際にはぜひお勧めしたい。
両親は、家庭菜園を作り、茄子やきゅうり、小松菜、カボチャ、トマトなどの野菜を育てて暮らしている。しかし、所詮はアマチュアの道楽といったレベルだ。近所の、といっても何キロも離れているのだが、親しい農家の方に、あれこれアドバイスをもらって勉強中である。
「小松菜、持っていく?」
母に聞かれて、もらうことにした。東京で買うより、味が濃くて美味しいような気がする。
じゃがいも、長ネギ、山芋などをもらったこともある。
「ウチのだけじゃないんだよ、近所からももらうから、とても食べきれないの」
何と、両親が育てているものと同じ野菜を、プロからおすそ分けされることがあるのだという。
「しかも、ウチでできたのより、ずっと立派でね……。悔しいけど……」
母のふくれっ面に、私は失笑した。相手に悪気がないとはいえ、実力の差を思い知らされて落ち込んだようだ。
「ははは、しょうがないよ、キャリアが違うもん。じゃあ、ありがたく頂きましょ」
栃木の人は温かく、食べ物は美味しい。
私も退職したら、栃木に住もうかな……。
楽しんでいただけましたか? クリックしてくださるとウレシイです♪
※姉妹ブログ 「いとをかし」 へは、こちらからどうぞ^^(4/19更新)
以来、年に数回は、泊まりがけで遊びに行くようになった。
観光地とは逆の、さびれた場所である。舗装されていない砂利道には、背の高い雑草が路肩に生え、雑木林も広がっている。歩行者や自転車はおろか、車さえもめったに通らない。
だが、隠居するにはもってこいの静けさだ。
母が、1キロほど離れた場所に小さく見える民家を指さし、言った。
「ほら、あれがお隣さんよ」
回覧板を回すにも、車で届けるのだという。新聞の配達はあるが、ゴミの回収はない。車を20分ほど走らせて、直接、ゴミ処理場に持ち込む仕組みになっているらしい。
不便きわまりないが、田舎での暮らしは、隣家の生活音まで筒抜けの都会生活では味わえない開放感がある。子供たちがけたたましい笑い声をあげて、ドタドタと走り回っても近所迷惑にならないし、楽器の演奏だって、カラオケだってやり放題だ。
この春休みにも、夫と娘と3人で泊まりに行った。東北自動車道に乗り、途中の佐野SAで休憩したとき、目を惹く弁当があったので買ってみた。
その名も『日光百物揃千人武者行列~栃木の美味しい名物が行列を作ってやってきた~』である。
日光の伝統行事から名づけられたこの弁当には、霧降高原豚の辛みそ焼・地元産の雛鶏のカツ・日光ゆばの煮物・栃木のゴボウとかんぴょうの煮物・鹿沼こんにゃくの煮物・日光強めし・桜ごはん・プチトマト・お漬け物・柏屋特製「小福もち」といった、県自慢の逸品がおさめられている。
宇都宮の餃子は、残念ながら入っていない。仕方ないので、帰りのお土産にすることにした。
800円という値段の割には、満足のいくお弁当だったので、東北道に乗った際にはぜひお勧めしたい。
両親は、家庭菜園を作り、茄子やきゅうり、小松菜、カボチャ、トマトなどの野菜を育てて暮らしている。しかし、所詮はアマチュアの道楽といったレベルだ。近所の、といっても何キロも離れているのだが、親しい農家の方に、あれこれアドバイスをもらって勉強中である。
「小松菜、持っていく?」
母に聞かれて、もらうことにした。東京で買うより、味が濃くて美味しいような気がする。
じゃがいも、長ネギ、山芋などをもらったこともある。
「ウチのだけじゃないんだよ、近所からももらうから、とても食べきれないの」
何と、両親が育てているものと同じ野菜を、プロからおすそ分けされることがあるのだという。
「しかも、ウチでできたのより、ずっと立派でね……。悔しいけど……」
母のふくれっ面に、私は失笑した。相手に悪気がないとはいえ、実力の差を思い知らされて落ち込んだようだ。
「ははは、しょうがないよ、キャリアが違うもん。じゃあ、ありがたく頂きましょ」
栃木の人は温かく、食べ物は美味しい。
私も退職したら、栃木に住もうかな……。
楽しんでいただけましたか? クリックしてくださるとウレシイです♪
※姉妹ブログ 「いとをかし」 へは、こちらからどうぞ^^(4/19更新)
ただ、心配なのは、悪い人が来て、なにかあってもご近所さんが気がつかないって事。防犯対策だけはしっかりしてほしいですね。(余計な心配かな)
この時間はまだmixiに反映されないから、写真が見れないのでお弁当はまだ見れてないです。残念。いとをかし は 写真がすぐ見れるのに、何が違うんでしょうかね?
家庭菜園っていいですね~
収穫する喜びを味わってみたいです´ω`
関西に来て驚いたのは、みんなの歩く速さ!!マッハライフって感じです・・・
将来はやっぱり田舎で野菜でも・・・と思ってますが、あと36年は先になります(笑)
自分の身は自分で守るしかないようです。
田舎は弱肉強食の面もあります。
gooは携帯だと写真が見られないんですね。
いとをかしはseesaaだから、ブログサービスが違うんです。
不便なところを使っていてスミマセン…。
こけしちゃん、それは偶然ですね!
世間は狭いといいますから、ついでに近所だったりして(笑)
あちらは、自然がいっぱいのため、虫もいっぱいです。
農作業中に、母がネットのようなものをかぶっていました。
収穫までこぎつけるのも楽じゃない。
NAOさん、あと36年も(笑)
走るのは速いのに、歩くのは速くないのですか?
むしろ、速いのは走るのだけでいいという感じかもしれませんね。
私は歩くのが速いです。
でも、しゃべるスピードが遅いです。
早口の人は苦手…。
人それぞれですね。
隣の家まで車は北海道並みですか 生ゴミは堆肥にして畑に入れれば有機野菜の出来上がり!
都会では味わえない解放感‥が、不便さも味わう事になります。不便さを好きになれば田舎生活が出来ます
定年になったら栃木と言わず富山県においで 前は日本海!後ろは北アルプス!栃木にはない魚が食べれます。自給自足でね
田舎暮らし憧れます
大変だけど
ご両親頑張ってますね
田舎ができてよかったのでは?
行ってみたいです
(どんだけ田舎好きなんだよ…)
やたら長い名前の駅弁も絶対食べたいですo(^o^)o
私 そんな感じに近いとこで育ちましたもんで ちょっと~・・・って 思いますが。この年になったら よさが わかるようになってきました。やはり人間には 自然が必要じゃいね~♪ それにしても すごい覚悟をきめられたもんですね ご両親。
趣味三昧でまさに悠々自適ですね^^
砂希さんにとっても 楽園ですよね♪
う~ん、特に匂いは感じませんでしたね。
空気は新鮮だと思いましたが。
両親は「いい寿司屋がなくて困る」とこぼしていました。
首都圏のように、電話一本でお届けというわけにはいきませんものね。
魚につられて富山で老後を過ごすのも悪くないかも…。
ジョバンニさん、両親が那須に引っ越すと宣言したときは、娘全員で止めたんですよ。
でも、いつの間にか土地を買っていて、阻止できませんでした。
今のところは元気ですが、父はもう72歳になりますから、病気になったときが不安です。
元気なうちは、ちゃっかり別荘がわりに使っています(笑)
最初は木切れかと思いましたよ。
でも、ヌルヌル動いてるんです。
触覚も伸びていました。
ああ、あのとき写真を撮っていれば……。
いまだに、悔やんでも悔やみきれません。
でも、見たくないでしょ~??
まりりん♪さん、ようこそ!
田舎生活のいいところは大らかになれるところかしら。
自然に囲まれて生活すると、ちょっとやそっとにことでは怒りませんね。
夏にはカブトムシやクワガタが取れます。
娘が喜んで持ち帰ったものの、翌年増えすぎて大変な騒ぎになりました。
那須に戻してあげればよかったなぁ。