昨年7月、本羽田干潟で採集してきたクロベンケイガニは、10カ月経った今でも健在である。
残念なことに、昨年12月に脱皮して以来、右のハサミがなくなってしまった。
脱皮の様子は、こちら「さすがのクロベンケイガニ」をご覧いただきたい。
ハサミがもげてしまったのなら、水槽に落ちていそうなものだが、それらしいものは見当たらない。奇妙に思い、仲良しの理科の先生に聞いてみた。
「それは、もしかすると、脱皮に失敗したのかもしれませんね。片っぽのハサミだけ、抜けなかったんじゃないでしょうか」
「ええっ、そんなことあるんですか?」
「うーん、僕は地学が専門なんで、正確なことは言えませんが、そんな気がします」
「たしかに、脱皮したあとの抜け殻には、ちゃんとハサミがついているんです。きっと、中身もあったんですね」
何ともドジなカニである。私に似たのだろうか……。
しかし、エサを取るのも、穴を掘るのも、左のハサミだけでしなければならないから不便だ。せっせと体を動かしているが、時間がかかり、気の毒になる。暖かくなったら、自然に帰そうとも思うけれど、これでは死んでしまいそうだ。
先日、このクロベンケイガニが、2度目の脱皮をした。
脱皮をすると、2匹に増えたように見えるけれども、片方は抜け殻である。一回り大きくて、動くほうが本体なのだ。
この写真でいうと、左が抜け殻で、右が本体だ。1回目の脱皮と同様、抜け殻に寄り添う行動が見られ、ほほえましい。
狭い水槽の中で、ストレスもあるだろうが、うまく環境になじんで成長しているようである。
「お母さん、ベンケイちゃんにハサミがあるよ!」
娘がカニの変化に気づき、大きな声をあげた。
こちらは抜け殻である。左のハサミはあるが、右はないのがおわかりいただけるだろうか。
そして、こちらが脱皮後の本体だ。なんと、右のハサミが復活しているではないか!
「ああっ、本当だ!」
私は、生命の神秘に目を白黒させた。娘も相当驚いたらしい。
「また生えてくるとは思わなかった。しかも、色が違うし」
「そうそう、白っぽいよね」
「何か、ちっちゃくない?」
「たしかに、小さいね」
復活したハサミは、色白で華奢だけれども、ちゃんと動く。穴を掘ったり、泥を運んだりと、活躍していた。こんなことがあるとは思わなかった。まだまだ、知らないことがたくさんあるようだ。
私も娘も、声を揃えて言った。
「ベンケイちゃん、よかったね!!」
3回目に脱皮するときは、忘れるんじゃないよ!
楽しんでいただけましたか? クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
残念なことに、昨年12月に脱皮して以来、右のハサミがなくなってしまった。
脱皮の様子は、こちら「さすがのクロベンケイガニ」をご覧いただきたい。
ハサミがもげてしまったのなら、水槽に落ちていそうなものだが、それらしいものは見当たらない。奇妙に思い、仲良しの理科の先生に聞いてみた。
「それは、もしかすると、脱皮に失敗したのかもしれませんね。片っぽのハサミだけ、抜けなかったんじゃないでしょうか」
「ええっ、そんなことあるんですか?」
「うーん、僕は地学が専門なんで、正確なことは言えませんが、そんな気がします」
「たしかに、脱皮したあとの抜け殻には、ちゃんとハサミがついているんです。きっと、中身もあったんですね」
何ともドジなカニである。私に似たのだろうか……。
しかし、エサを取るのも、穴を掘るのも、左のハサミだけでしなければならないから不便だ。せっせと体を動かしているが、時間がかかり、気の毒になる。暖かくなったら、自然に帰そうとも思うけれど、これでは死んでしまいそうだ。
先日、このクロベンケイガニが、2度目の脱皮をした。
脱皮をすると、2匹に増えたように見えるけれども、片方は抜け殻である。一回り大きくて、動くほうが本体なのだ。
この写真でいうと、左が抜け殻で、右が本体だ。1回目の脱皮と同様、抜け殻に寄り添う行動が見られ、ほほえましい。
狭い水槽の中で、ストレスもあるだろうが、うまく環境になじんで成長しているようである。
「お母さん、ベンケイちゃんにハサミがあるよ!」
娘がカニの変化に気づき、大きな声をあげた。
こちらは抜け殻である。左のハサミはあるが、右はないのがおわかりいただけるだろうか。
そして、こちらが脱皮後の本体だ。なんと、右のハサミが復活しているではないか!
「ああっ、本当だ!」
私は、生命の神秘に目を白黒させた。娘も相当驚いたらしい。
「また生えてくるとは思わなかった。しかも、色が違うし」
「そうそう、白っぽいよね」
「何か、ちっちゃくない?」
「たしかに、小さいね」
復活したハサミは、色白で華奢だけれども、ちゃんと動く。穴を掘ったり、泥を運んだりと、活躍していた。こんなことがあるとは思わなかった。まだまだ、知らないことがたくさんあるようだ。
私も娘も、声を揃えて言った。
「ベンケイちゃん、よかったね!!」
3回目に脱皮するときは、忘れるんじゃないよ!
楽しんでいただけましたか? クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
トカゲだけじゃないんですね!
そうなんですよ、本当にびっくりしました。
カニ博士に聞いてみたいですね。
脱皮の詳細は不明です。
夜は1匹しかいなかったのに、朝になると2匹に増えています。
殻は柔らかく、乾くと赤くなるんですよ。
飽きませんね。
ミキちゃんには一生忘れない実体験になるんじゃないですか。
まさに生命の神秘。生き物の謎。
お見事です!!カニさん、ばんざ~い!!
子供のころザリガニを飼っていて、同じような経験をしたことを思い出しましたよ。
数本足がちぎれていたものが、脱皮した後に再生していました。甲殻類ってみんなおんなじなのかな??
自分もこんな機能ほしいな。。。脱皮したら新しい自分になってる!!みたいな・・・
まさか、ハサミが復活するとはね!
一生、ひとつのハサミで生きていくものだと思っていましたから、驚いたのなんのって感じです。
でも、大きくなって、脱皮をしなくなったら再生しないんでしょうね。
まだ子供でよかったです。
ってことは、乳歯みたいなもの???
ザリガニですか、ウチの近くにもいましたよ。
でも飼わなかったけど…。
やはり、再生したんですか。
エビなんかも同じなんですかね。
脱皮して、新しくなったしょうしみんさんって、どんな風に変身するんでしょ??
私は脱皮して、シミやシワをなくしたーい!
でも、ミドリガメよりは飼い易いかも。(^^)
あらっ、再生力のことはご存じだったのね。
生命力は、個体差が大きいみたい。
カニの飼育は決して難しくはないようだけど、基本が間違ってたら長生きしないよね。
ミドリガメって飼い易いのかと思ってたけど、そうでもないのかな。
そういえば、スッポンを飼っているマイミクさんがいたな。
卵も生まれて素晴らしい!!
はさみの再生びっくりですね
そして面白いですね
いとおかしですね
いやいや驚きました
その後もまたお知らせくださいね
千城台の古狸
本当に驚きますね。
足もハサミも再生できるとは思いませんでした。
人間と違って、すぐに取れてしまうものなんでしょうね。
他の足も元気でいられますように。
だんだん大きくなっています。