これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

2018 土用の丑の日

2018年07月22日 21時44分54秒 | エッセイ
 7月20日は土用の丑の日であった。数日前に気づき、にわかに落ち着かなくなる。
「うなぎ食べなきゃ、うなぎ、うなぎ」
 うなぎは大好物である。甘辛のタレや、やわらかくて舌触りのよい身には、食べる人を夢中にさせる麻薬が入っているのではと疑うくらいだ。もし絶滅してしまったら、ショックで私も生きていられないかもしれない。スーパー等で必要以上に仕入れ、大量の売れ残りを発生させるシステムは直ちに改善していただきたい。
 土用の丑の日に「う」のつくものを食べると夏バテしないと言われているようだが、ウインナーやうどんでは説得力もありがたみもない。ここはやはり、うなぎでなければならないのだ。
 しかし、今年は手帳を見て、胸に大きな杭を打ち込まれたかのような衝撃を受けた。20日はすでに、職場の「1学期お疲れ様会」という飲み会の予定が入っているではないか。
「しまった! 参加に○をつけちまった!」
 今年は2の丑が8月1日にある。仕方ない、1の丑は諦めようと下を向いた瞬間、いいアイデアが浮かんできた。
「そうだ、弁当にうなぎを入れるという手があるぞ」
 全面にご飯を敷き詰めては面白くない。3分の1はフルーツや副菜にして、3分の2は白いご飯に甘辛のタレをかけ、やわらかくてとろけそうな蒲焼きを載せたら美味しいだろうな……。
「ふふふ」
 急にうれしくなってきた。今だったら、「給料明細が間違っていたから返還してくれ」と言われても、笑って許せるに違いない。うなぎ、うなぎ、うな~ぎ!
「1人分ってわけにもいかないよね」
 前日の19日に自分の分だけ買うのは卑怯だから、夫の分も買ってやろうとメールをした。だが、数分後の返信は、まったくの想定外であった。
「明日はママが飲み会だから、うなぎは今日にしました。もう買ってあります」
 え? そんなのってアリ?
 土用の丑の日の前日に、うなぎを食べる意味があるのか。大晦日に、「新年あけましておめでとう」と祝うことに近いだろう。まったく、夫の感覚は理解しがたい。
 ……でも、目の前にうな丼が出てきたら、ありがたくいただいちゃったけれど。
 2の丑でリベンジしようと思ったのだが、よくよく考えてみたら、この日はクラブ合宿の引率で帰って来られない。今年は変テコなうなぎの食べ方になってしまった。
「くうう~」
 来年こそ、セオリー通りにいただきたい。
 コンビニでも、うなぎ商戦たけなわだ。
 写真で見る限り、ローソンのうなぎが一番美味しそうかな?





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コメント (8)
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