頑固なドライアイに悩んでいる。
1月末は仕事が忙しくて、連日のように帰宅が9時10時を回っていた。コンタクトレンズを外す時間が遅くなったことと、乾燥しているせいで、目にキズができたらしい。2月上旬に眼科に飛び込んだときには、目薬を2種類と軟膏を処方され、コンタクト禁止を言い渡された。
目薬をさすと、シュワシュワシュワ~と音が出そうなくらい、キズにしみる。歯を食いしばり、「ううう」と堪えるが、涙があふれて流れ出す。目薬は一週間ほどでなくなってしまった。
「まだ治りませんね。目薬を続けてください」
シュワシュワ、ううう~。
「まだですね~」
どうやら、今の私の状態は、乾燥しているだけで目にキズがついてしまうのだとか。コンタクトを入れていないのに、3月下旬になっても一向によくならない。目薬をささないと、まぶたに眼球が引っかかる感じがして不快だし、目薬をさすと、塩を塗り込まれたように痛い。
「湿度が上がるまで、治らないかもしれません」
「そんな~」
目の乾燥を防ぐにはどうしたらいいのか。6月まで待つなんてできない。
困り果てていたら、花粉症の生徒が私にヒントをくれた。
勤務先の高校では、生徒の3人に1人が花粉症のようだ。
「ナツミ、寝ないで」
「先生、ごめんなさい。花粉症の薬を飲むと眠くなっちゃって」
ナツミは居眠りを薬のせいにしていたが、秋も冬もフガフガしていたような気が……。
「先生、鼻水がとまらない」
「大変だね」
ダイスケは、ティッシュを箱ごと持ってきているが、すぐに底をつくようだ。
「ああもう、きりがないから鼻に詰めちゃおう」
「……」
一方、目のかゆみに悩むジュンヤは、変わったメガネをかけている。レンズと顔の間に、すき間ができないゴーグルタイプだ。珍しがって、友達があれこれ聞いていた。
「あ、それ、花粉症対策のメガネ?」
「そう」
「へー、効果あるの?」
「うん、全然違う」
興味を惹かれ、私も会話に飛び込んでいく。
「ねえ、ジュンヤくん。それ、玉ねぎ切るときにもいいんじゃない?」
「あははは」
他愛ない会話ではあるが、これが分かれ道となったのだ。
たまたま、文房具を買いに100円ショップに出かけたら、ジュンヤが使っていた花粉症対策メガネを見つけた。フレームが内側に大きく張り出し、レンズと顔の間にすき間ができない構造になっている。
もしかして、これ、乾燥対策にもなるんじゃない?
安いものだから、ためしに買ってみることにした。
プラスチックの容器に入っているのに、開けてみると、なぜかレンズにはいくつもの指紋がついている……。
まあよい。洗えば落ちる。
かけてみると、驚くほどに似合わなかった。
まあよい。かけなくたって、大した顔ではないのだ。
樹脂のニオイが、結構強い。
まあよい。かけてしまえば気にならない。
いったんメガネを外し、目薬をさしてかけ直す。湿度が逃げないせいか、まばたきをしても、眼球の引っ掛かり感ゼロだ。なんと快適な!
しばらく使っていると、目薬もしみなくなってきた。これはいい。
誰も聞いてくれないけれど、ジュンヤのように答えてみたい。
「全然違う~!!」
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
1月末は仕事が忙しくて、連日のように帰宅が9時10時を回っていた。コンタクトレンズを外す時間が遅くなったことと、乾燥しているせいで、目にキズができたらしい。2月上旬に眼科に飛び込んだときには、目薬を2種類と軟膏を処方され、コンタクト禁止を言い渡された。
目薬をさすと、シュワシュワシュワ~と音が出そうなくらい、キズにしみる。歯を食いしばり、「ううう」と堪えるが、涙があふれて流れ出す。目薬は一週間ほどでなくなってしまった。
「まだ治りませんね。目薬を続けてください」
シュワシュワ、ううう~。
「まだですね~」
どうやら、今の私の状態は、乾燥しているだけで目にキズがついてしまうのだとか。コンタクトを入れていないのに、3月下旬になっても一向によくならない。目薬をささないと、まぶたに眼球が引っかかる感じがして不快だし、目薬をさすと、塩を塗り込まれたように痛い。
「湿度が上がるまで、治らないかもしれません」
「そんな~」
目の乾燥を防ぐにはどうしたらいいのか。6月まで待つなんてできない。
困り果てていたら、花粉症の生徒が私にヒントをくれた。
勤務先の高校では、生徒の3人に1人が花粉症のようだ。
「ナツミ、寝ないで」
「先生、ごめんなさい。花粉症の薬を飲むと眠くなっちゃって」
ナツミは居眠りを薬のせいにしていたが、秋も冬もフガフガしていたような気が……。
「先生、鼻水がとまらない」
「大変だね」
ダイスケは、ティッシュを箱ごと持ってきているが、すぐに底をつくようだ。
「ああもう、きりがないから鼻に詰めちゃおう」
「……」
一方、目のかゆみに悩むジュンヤは、変わったメガネをかけている。レンズと顔の間に、すき間ができないゴーグルタイプだ。珍しがって、友達があれこれ聞いていた。
「あ、それ、花粉症対策のメガネ?」
「そう」
「へー、効果あるの?」
「うん、全然違う」
興味を惹かれ、私も会話に飛び込んでいく。
「ねえ、ジュンヤくん。それ、玉ねぎ切るときにもいいんじゃない?」
「あははは」
他愛ない会話ではあるが、これが分かれ道となったのだ。
たまたま、文房具を買いに100円ショップに出かけたら、ジュンヤが使っていた花粉症対策メガネを見つけた。フレームが内側に大きく張り出し、レンズと顔の間にすき間ができない構造になっている。
もしかして、これ、乾燥対策にもなるんじゃない?
安いものだから、ためしに買ってみることにした。
プラスチックの容器に入っているのに、開けてみると、なぜかレンズにはいくつもの指紋がついている……。
まあよい。洗えば落ちる。
かけてみると、驚くほどに似合わなかった。
まあよい。かけなくたって、大した顔ではないのだ。
樹脂のニオイが、結構強い。
まあよい。かけてしまえば気にならない。
いったんメガネを外し、目薬をさしてかけ直す。湿度が逃げないせいか、まばたきをしても、眼球の引っ掛かり感ゼロだ。なんと快適な!
しばらく使っていると、目薬もしみなくなってきた。これはいい。
誰も聞いてくれないけれど、ジュンヤのように答えてみたい。
「全然違う~!!」
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)