長年にわたるラグビーの選手・指導者としての経験から、平尾氏は、リーダーには「3類型」があるとの考えを持つに至りました。
(p7より引用) リーダーを三種類に分類して、それぞれを「チーム・リーダー」「ゲーム・リーダー」「イメージ・リーダー」と名づけ、リーダーシップは一人ですべてを担うより、この三タイプで共有したほうがよいとの考えを披露されました。
また、チーム・リーダーには「見切り」と「仕切り」、ゲーム・リーダーには「仕組み」と「仕掛け」、イメージ・リーダーには「危うさ」と「儚さ」といった特徴があるとの説明も・・・うかがいました。
平尾氏の優れた「コンセプト抽出能力」は、こういった説明にも垣間見ることができます。
さらに、平尾氏はそのコンセプトを「切れのあるキーワード」で伝えていきます。そこでは、言葉によるコミュニケーション能力に重きが置かれます。
(p86より引用) 教えるとは、納得させ、行動を変えさせ、さらにその行動をこれから先もずっと続けさせることです。一人の人間にそれだけの変化を起こさせるためには、教える側の言っていることに心の底から納得してもらう必要があります。それを言葉でやろうというのですから、相当なインパクトのある表現でなければダメだということです。
言葉は、人と人との間に介在し両者をつなぐものです。その意味では、人と人の関係性において意味をもつものといえます。
金井氏は、この関係性というコンセプトから「リーダーシップ」の実存形態について、以下のように解説しています。
(p123より引用) 潜在的にリーダーシップを発揮しそうな人に対して、フォロワーがどのように感じるかというところに発生するのがリーダーシップという現象なのです。つまり、リーダーシップはリーダーのなかにあるのではなく、リーダーとフォロワーのあいだに漂っているといえます。
この考え方によると、リーダーシップは、働きかける側(リーダー)だけでその影響力が規定されるのではなく、受け取る側(フォロワー)の条件によっても、大きく変動するものだといえるのです。
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