かなり以前に、同じ著者による「世界の日本人ジョーク集」を読んでいるのですが、本書は、そのシリーズの3作目です。
第1作目から約10年の年月を経ているので、ジョークで取り上げられる日本人の特徴もかなり変化したのだろうと思い手に取ってみました。
この点について、「おわりに」で著者はこう語っています。
(p229より引用) 世界各地で楽しまれているジョークの潮流を眺めると、日本人の演じる役回りが、バブル期に広まった「ビジネスマン」の姿を経て、より多様な役柄での出演に変遷しつつあることが見て取れる。言わば「キャラ変」であるが、これは「文化大国」としての重層的な魅力を背景とする本来の個性に戻っただけなのかもしれない。
このコメントですが、残念ながら「日本=文化大国」を感じさせるような扱われ方はほとんどなかったように思います・・・。
そうそう「日本文化」としての“食”に係るジョークにこんなものがありましたが。
(p125より引用) スシバーの店主に向かって客が言った。
「このマグロ、先週食べたものよりも随分と味が落ちるな」
店主が怒って言った。
「そんなわけありませんよ」
店主が続けた。
「先週と同じマグロなんですから」
こういうシンプルな“オチ”は日本風なのでしょうか。「小咄」としてもなかなか秀逸ですね。
あと、数多くのジョークの中でも特に印象に残ったのはトランプ(元)大統領を“オチ”に使ったものなのですが、これはちょっと引用するのも控えておきましょう。