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22歳からの貯蓄学

「22歳からの貯蓄学」というブログですが、今や30代。貯蓄・投資・投資信託・年金などの話題が中心です。

2.本当に今の投資金額でいいのか?

2012-04-30 18:18:46 | 老後への資産形成(2012年)

ここからは2年間投資をしてきて分かった問題点について、考えていきたいと思います。
今回のお題は「本当に今の投資金額でいいのか?」です。

現在は、「毎月4万1,000円、ボーナス時に7万円増額(計11万1,000円)」を基準にしています。
(この投資金額になった経緯は、下記の記事をご参照下さい。)
【資産形成への道・2010年春】3.『4万1000円』の行方は?
【資産形成への道・2010年春】3.『4万1000円』の行方は?つづき

この金額を決める上で参考とさせていただいたのが、イーノ・ジュンイチさんのブログ「ファンドの海」にある「アセットアロケーション分析」と「積立と複利計算」でした。

投資方法や金額を決めようと準備していた頃、イーノさんは「リスク資産の複利確率」というシリーズで「運用資産は複利で増えない」という結論を出されていました。
(非常に読み応えのあるシリーズですので、読まれたことがない方はぜひご一読を!)
「運用資産は複利で増える」ことを前提として運用方法や金額を決めようとしていた私にとっては少なからずショックな話でしたが、
かといって「運用資産は複利で増えない」ことを前提として計画を立てることも(当時は)出来なかったので、ひとまずは上記記事の内容で投資金額を決めました。

その後、イーノさんが「リスク資産の複利確率」シリーズを基に「長期投資予想/アセットアロケーション分析」を公開されました。
これをもとに再試算してみると...



期待リターン:4.26% リスク:14.18%
元本:0万円 総投資額:5.26万円 期間:38年
(期待値:5861.3 標準偏差:3758.1 中央値:4934.1 最頻値:3496.6)

by 長期投資予想/アセットアロケーション分析

 

 

  • 38年間の総投資額は 2398.6万円 です。
  • いちばん起こりそうな運用結果は 3496.6万円 です(最頻値)。年率にして1.0です。
  • 運用結果が 3627.1万円 以上になる可能性は高く(確率70%)、
    もしかしたら 4934.1万円 以上になるかもしれません(確率50%)。
    しかし、 6712.1万円 以上になる可能性はそれほど高くありません(確率30%)。
  • 期待リターンの複利では 5861.3万円 になります(期待値)。ただしその確率は 38.5 です。
  • 元本割れする確率は 11.0 です。
  • 表示される確率や金額は「連続複利年率の収益率が正規分布する」ことを前提に計算されています

(長期投資予想/アセットアロケーション分析より。資産クラスの配分比率は日本債券:日本株式:先進国債券:先進国株式:新興国株式=15:35:15:15:20。
信託報酬は△0.7%。eMAXISの信託報酬を参考にしています。下線部・赤字はセロンが加筆しました)

目標の6,000万に到達する確率(最頻値)は約3分の1という結果に...orz
前提条件を変えず積立金額だけを変えていくと、9万円/月で「いちばん起こりそうな運用結果は 5982.8万円 です(最頻値)。」となりました。


...現状の私にとって月額9万円を投資に充てるというのは無理です。
ですので今精一杯やれることとしては、

「支出を抑えて投資へ回す金額をなるべく増やす」!
もう一つは「将来の収入増のために自らの価値を高める努力をする」!

になるかと思います。
そうすることで目標の6,000万円へ到達する可能性を上げていきたいと思います。

結論。
Q「本当に今の投資金額でいいのか?」
A「良くない。現状だと目標金額に到達する可能性は約3分の1。自らの努力でこの確率をさらに上げていく必要がある。

 

(ご参考)
6万/月
→いちばん起こりそうな運用結果は 3988.5万円 です(最頻値)。

7万/月
→いちばん起こりそうな運用結果は 4653.3万円 です(最頻値)。

8万/月
→いちばん起こりそうな運用結果は 5318.0万円 です(最頻値)。


1.ここ2年間の総括

2012-04-24 22:38:06 | 老後への資産形成(2012年)
こんばんは。セロンです。
インデックス投資を本格的に始めて丸2年が経ちました。
今回からは「老後への資産形成(2012年)」シリーズと銘打ち、インデックス投資を始めてからの2年間の総括や現状の問題点、
またその解決策を考えていくことにします。

今回は、インデックス投資を始めてからの総括です。

初任給での初めての投資は、2010年4月末でした。
その間にギリシャショックを始めとした欧州の債務危機や東日本大震災など、たった2年間とは思えないような激しい上下を目の当たりにしました。

現状のポートフォリオはプラスになっていますが、ひどい時には含み損益が-20%近くになっていたこともありました。
このポートフォリオを組んだ時点では想定するリスク(収益のブレ)を12.22%としていたので、予想以上のマイナスになっていたことになります。

ですが、この予想以上のリスクが発生したことで身に染みて分かったことが2点あります。

1つ目は分散投資の大切さ
含み損益が一番ひどかった時、株式だけを見ると含み損益は-20%強。
新興国株式に至っては-30%を超えていた時期もあります。
それでも債券をポートフォリオに組み入れていたので下落は-20%近くまでに抑えられていました。

債券も欧州危機のあおりで下落こそしていましたが、株式と比べれば緩やかな下落に留まり、結果としてポートフォリオ全体の資産価値下落のブレーキ役となりました。
本や各投資ブログで書かれていた債券を組み入れることの大切さが、よく分かりました。

2つ目は投信を毎月一定額買っていく「ドル・コスト平均法」の威力。
上に書いていたように各資産は総じて下落していましたが、毎月愚直に買い続けたことで購入単価はどんどん下がっていました。
ですので、今年の1月~3月のような上昇相場が来たとたん、一気に各資産の損益がプラスへと反転しました。

相場の底で一気に株をまとめ買いして、頂点で売り抜ければもっともっとプラスにはなっていたでしょうが、そんな流れを見抜く技量は私にはありませんし、
ずっと株式市場に張り付く時間もないので、私にはこのやり方が合ってるのかなと思っています。
(ただし、ドル・コスト平均法は将来にわたってずっと有効な投資方法であるとも限りませんので...。投資は自己責任で!)

ということで、インデックス投資を2年続けての総括でした。
次回は、現状の問題点について書いていきます。



退職金前払い制度と奨学金

2012-03-04 20:46:00 | 老後への資産形成(2012年)
前々回の記事で、退職金前払い制度について書きました。
そのつづきです。

記事を書いたあと、楽天さんが以下のツイートをされていました。

@theron2010 ローンを組む予定なら前払い、それ意外だとまさに究極の選択ですよね。厚生年金保険料が上がって控除額と将来の受取年金が増えるとは言え、未来のお金の保障が無いのはどちらも同じ事ですし。

ローン...
ローン...
ローン?

このツイートを見て、『ああ、そういえば自分も「ローン」を組んでいたんだ!』ということを思い出しました。
私のローン。それは日本学生支援機構から借りていた奨学金の返済です。
大学時代に借りていた奨学金を毎月約1万7000円、20年超に渡って返済することになっています。

調べてみると、この奨学金には年利1.41%がかかっていました。
所得税や社会保険料の上昇というデメリットはありますが、この奨学金の早期返済に充てれば、返済総額は結果的に少なくなります。

その後、会社の上司や先輩にも相談をした上で、退職金前払いを受けるということで落ち着きました。
計画としては、まずは奨学金を早期返済した上で、退職金として想定していた額(1500万円)の資産形成を行う
という流れで行きたいと思います。

コメントやアドバイスを下さった皆様、ありがとうございました!



【追伸】
来月で社会人になって3年目となります。
これを機に、もう一度自分の投資を前提から見つめ直していきたいと考えています。
当ブログで、色々検証していくつもりです。

退職金前払い制度 頭が痛い問題

2012-02-26 06:52:20 | 老後への資産形成(2012年)
私が会社に入る前、「どのように資産形成をしていくか」はっきりさせる目的で、
老後への資産形成(2009年)というシリーズ記事を書いていました。
その際に、6000万円が老後に必要な金額として導き出されました。

今回なぜこの話を取り上げたかというと、6000万円という計算の前提となっていた部分で
頭の痛い問題が発生しているからです。

「退職金の前払い制度」。
その名の通り、通常は退職時に支払われる退職金を勤務している時に前払いする制度です。
私は現在、退職時に支払われる退職金制度に加入していますが、
来年度から退職金の前払い制度にも加入できるようになりました。

退職金前払い制度を選ぶ主なメリットとしては、
●自由な資産形成が可能となる
 例えば、今借金をしている方は前払金を返済に充てることができたり、
 上手く資産運用を行えば想定していた以上の退職金(に相当する金銭)を確保できます。

反面、デメリットとしては
●運用の失敗は自己責任
 上手く資産運用を行えば想定していた以上の退職金(に相当する金銭)を確保できますが、
 思い通りにならなくても会社が補填してくれるということはありえません。
●所得税や社会保険料(健康保険・厚生年金保険)が上がる
 退職時に退職金を受け取った場合は「退職所得」として税金を支払う必要があります。
 一方、退職金前払いの場合は給与所得とカウントされるので、所得税を支払う必要があります。
 また、所得に連動する社会保険料も支払う必要があります。

私にとって「運用は自己責任」という点は受け入れ可能なデメリットですが、
問題は「所得税や社会保険料(健康保険・厚生年金保険)が上がる」という点です。

この問題については、楽天家業さんがブログでも書かれていました。
リンク 退職金前払いは税制面で不利? 退職所得控除と退職金制度(2) -ファイナンシャルプランナーの楽天日記-

私の場合、退職金の前払いには税金の上昇を見越した加算金が加えられるとのことでしたが、
それでも 加算金<上昇する税金分 となってしまいます。

さて、どうしようか...
と考え始めてすでに2週間程経っていますが、未だに結論は出ていません。

資産形成の自由さは魅力ですが、絶対的に発生するコスト(税金)はなるべく抑えたい。
このどちらを優先するかで決めるしかなさそうです。