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22歳からの貯蓄学

「22歳からの貯蓄学」というブログですが、今や30代。貯蓄・投資・投資信託・年金などの話題が中心です。

サングラス屋は傘屋になるのか?~国内株式と外国債券の関係~

2012-12-09 21:59:35 | eMAXISの相関係数
相関係数の話のつづきです。
本日の日経電子版で、カン・チュンドさんの連載記事に相関係数の話が載っていました。
投信の好組み合わせは「サングラスと傘」 はじめての投資信託 実践編(15) -日本経済新聞-

相関係数についてわかりやすく解説されています。
その中で、モーニングスターが算出した相関係数の記事も紹介されています。

アナリストの視点(ファンド) 各資産クラスごとの相性を探る -モーニングスター-

各資産クラスごとの相性はどうなのか、どんな変化が起きてるのか、読んで色々と考えさせられます。
その中でも、気になったのが...

国内株式と外国債券の相関係数。

前述のモーニングスターの記事では、過去20年間の国内株式と外国債券の相関係数は+0.06でした(2010年2月末時点)。
それが、過去10年間では+0.21になり、過去5年間では+0.58に上昇しました。
モーニングスターの記事内でも、相関関係が強まっていると指摘しています。

算出元は違いますが、eMAXISシリーズでもTOPIXと先進国債券は1年前と比べて相関係数は上昇しています。

※右の図、1番上の表が『全期間(2009/10/28-2011/10/07)』となっていますが、正しくは『全期間(2009/10/28-2011/09/30)』です。


カンさんは資産の組み合わせをサングラス屋と傘屋で例えていましたが、
今後の国内株式と外国債券の関係は過去20年間が示す通りサングラスと傘屋なのでしょうか?
それとも傘屋の向かいに傘屋が出来てしまったような関係になるのでしょうか?

これらのデータを見て「これからは国内株式と外国債券の組み合わせはリスク分散には向かない!」と断定することはしません。
(相関係数自体は、常に一定というわけではないですし、特に短期では一方向に動いたりしています。為替の影響も受けます)

ただ少なくとも、外国債券をポートフォリオに組み入れている方は注意を払っておく必要はあると思います。


定点ウォッチ eMAXISの相関係数 設定来~2012/06/29,2012/09/28

2012-12-09 20:42:18 | eMAXISの相関係数
こんばんは、セロンです。
タイトルを見て「相関関係って何?」と思われた方はまずコチラをご参照ください。

以前、eMAXISの相関関係を調べてみましたが、久しぶりに変化を調べてみました。

今回指標として使用しているのは

・eMAXIS TOPIXインデックス 基準価格
・eMAXIS 先進国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 新興国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 国内債券インデックス  基準価格
・eMAXIS 先進国債券インデックス 基準価格

となっています。

今回も私が投資している投資信託の基準価格をそのまま使わせていただきます。
「設定されてからの期間が短い」「純資産が少なすぎてぶれるのでは」といった意見もあるでしょうが、
できるだけ身近な影響を見てみたい!ということで今回もこの指標を使わせていただきます。

結果は、こうなりました。

●2012年6月末時点

1-3月は日本国債以外の相関関係が+0.9以上という値でしたが、4-6月も同様の傾向となりました。
ただ、1-3月は正の相関関係だった各株式と日本国債が、4-6月では負の相関関係に戻っています。
そして相変わらず、国内・先進国・新興国株式と先進国債券は正の相関関係となっています。

●2012年9月末時点

3ヶ月の表では、半年ほど+0.9以上の相関関係だった国内株式と先進国株式の相関関係が約+0.4まで下がりました。
このころ、海外と比べて国内株式の回復の遅れが指摘されていたと記憶していますが、
その指摘もある程度は当たっていたのかもしれません。

【見方】
相関関係
      ・+1.0 (リスク分散の)効果なし
      ・ 0.5 緩やかなリスク低下
      ・ 0 かなりのリスク低減
      ・-0.5 ほとんどのリスクが消滅
      ・-1.0 すべてのリスクが消滅
(見方はウォール街のランダム・ウォーカー 第9版 バートン・マルキール著 260頁より)

+0.5以上は赤、-0.5以下は青を付加しています。


前回(2012年3月末)はこちら。



※相関関係は常に一定というわけではありませんので気を付けてください。
あくまで、参考程度に...。
※この問題は相関係数の誤解-梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー- に詳しいので、そちらをご参照ください。

次の記事につづきます。

定点ウォッチ eMAXISの相関係数 設定来~2012/03/30

2012-04-08 22:32:41 | eMAXISの相関係数
こんばんは、セロンです。
タイトルを見て「相関関係って何?」と思われた方はまずコチラをご参照ください。

以前、eMAXISの相関関係を調べてみましたが、それからまた何か変化があったのか調べてました。

今回指標として使用しているのは

・eMAXIS TOPIXインデックス 基準価格
・eMAXIS 先進国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 新興国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 国内債券インデックス  基準価格
・eMAXIS 先進国債券インデックス 基準価格

となっています。

今回も私が投資している投資信託の基準価格をそのまま使わせていただきます。
「設定されてからの期間が短い」「純資産が少なすぎてぶれるのでは」といった意見もあるでしょうが、
できるだけ身近な影響を見てみたい!ということで今回もこの指標を使わせていただきます。

結果は、こうなりました。

【見方】
相関関係
      ・+1.0 (リスク分散の)効果なし
      ・ 0.5 緩やかなリスク低下
      ・ 0 かなりのリスク低減
      ・-0.5 ほとんどのリスクが消滅
      ・-1.0 すべてのリスクが消滅
(見方はウォール街のランダム・ウォーカー 第9版 バートン・マルキール著 260頁より)

+0.5以上は赤、-0.5以下は青を付加しています。


前回と比較すると、全期間としては大きく変動はしていないなという印象です。
ただ、今回やはり目を引くのは3カ月間の相関関係。
調べる前から「おそらくプラス方向に振れるだろうな」というのは分かっていましたが...
日本国債以外の相関関係が全て+0.9以上という結果に!
この3カ月間は日本国債を除くアセットが同じように動いていたことがこのデータから読み取れます。
ですので、この3ヶ月だけ切り取ってしまえば、「リスク分散の効果は無かった!」という結果になりました。

ですが、前回も述べているように相関関係は常に一定というわけではありませんので気を付けてください。
この3カ月間はほどんどが正の相関関係になっていますが、長期間になれば負の相関関係になっているところもあります。
あくまで、参考程度に...。
※この問題は相関係数の誤解-梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー- に詳しいので、そちらをご参照ください。

定点ウォッチ eMAXISの相関係数 設定来~2011/12/30

2012-01-18 22:51:05 | eMAXISの相関係数
こんばんは、セロンです。
タイトルを見て「相関関係って何?」と思われた方はまずコチラをご参照ください。

以前、eMAXISの相関関係を調べてみましたが、それから何か変化があったのか調べてました。

今回指標として使用しているのは

・eMAXIS TOPIXインデックス 基準価格
・eMAXIS 先進国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 新興国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 国内債券インデックス  基準価格
・eMAXIS 先進国債券インデックス 基準価格

となっています。

今回も私が投資している投資信託の基準価格をそのまま使わせていただきます。
「設定されてからの期間が短い」「純資産が少なすぎてぶれるのでは」といった意見もあるでしょうが、
できるだけ身近な影響を見てみたい!ということで今回もこの指標を使わせていただきます。

結果は、こうなりました。

【見方】
相関関係
      ・+1.0 (リスク分散の)効果なし
      ・ 0.5 緩やかなリスク低下
      ・ 0 かなりのリスク低減
      ・-0.5 ほとんどのリスクが消滅
      ・-1.0 すべてのリスクが消滅
(見方はウォール街のランダム・ウォーカー 第9版 バートン・マルキール著 260頁より)

+0.5以上は赤、-0.5以下は青を付加しています。


全体的に、前回で正の相関関係をもったものはさらに1に近づき、負の相関関係をもったものはさらに−1へ近づいた感があります。
また、全期間で見てTOPIXと先進国債券の相関関係が0.5を超えたり、
国内債券と先進国債券の相関関係が未だに全期間でも-0.7だったり、
負の方向に進んで欲しい先進国債権と各株式の相関関係が前回と比較して正に振れていたり(特に3ヶ月・12ヶ月)...
最近の欧州危機で、先進国債券の本来の役割を果たす力が弱くなっているなという思いです。


ただ、前回の調査の際にも書いたように相関関係は常に一定というわけではありませんので気を付けてください。
※詳しくは 相関係数の誤解-梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー- に詳しいので、そちらをご参照ください。


相関係数(2) eMAXISの相関係数

2011-10-10 10:00:30 | eMAXISの相関係数
さて、これから現状の相関係数がどのように変化しているか見ていきたいと思うのですが、今回指標として使用しているのは

・eMAXIS TOPIXインデックス 基準価格
・eMAXIS 先進国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 新興国株式インデックス 基準価格
・eMAXIS 国内債券インデックス  基準価格
・eMAXIS 先進国債券インデックス 基準価格

となっています。

今回は私が投資している投資信託の基準価格をそのまま使わせていただきます。
「設定されてからの期間が短い」「純資産が少なすぎてぶれるのでは」といった意見もあるでしょうが、
できるだけ身近な影響を見てみたい!ということで今回はこの指標を使わせていただきます。

結果は、こうなりました。


【見方】
相関関係
      ・+1.0 (リスク分散の)効果なし
      ・ 0.5 緩やかなリスク低下
      ・ 0 かなりのリスク低減
      ・-0.5 ほとんどのリスクが消滅
      ・-1.0 すべてのリスクが消滅
(見方はウォール街のランダム・ウォーカー 第9版 バートン・マルキール著 260頁より)

+0.5以上は赤、-0.5以下は青を付加しています。

全期間と直近3ヶ月を比較してみます。
+0.5以上となっているのは共に3つ。
一方、-0.5以下となっているのは全期間が2つに対して直近3ヶ月は4つ。

さらに、全期間と直近6ヶ月を比較してみると、
+0.5以上となっているのは全期間が3つに対して直近6ヶ月は5つ。
-0.5以下となっているのは全期間が2つに対して直近6ヶ月は4つ。

+1.0に近いほどリスク分散ができてなく、-1.0に近いほどリスク分散が出来ているということなので、
直近6ヶ月のデータでは先進国債と先進国株式・新興国株式は同じ動きをとってしまい、
リスク分散が出来なかった、ということになります。

金融危機ではリスク分散も効かない!といった声も聞きますが、この直近6ヶ月のデータでは
ある程度、その声を裏付けているとも言えます。

でも、です。
直近3ヶ月では先進国債と先進国株式・新興国株式の相関関係も0に近づいていますし、全期間で見ればきちんと
分散投資が出来ている状態です。

結論としては、相関係数はけっこう変動していて、今回のような事態では株式と債券の相関関係も+方向に向かうけれども、
時間がたてばその相関関係もまた逆方向へ向かっていく...

という至極真っ当なものとなりました。


「金融危機ではリスク分散が効かないこともある。が、もっと長い視点で見ればちゃんと効いている。」ということですね。





調べたら意外に面白かったので、今後も定期的に相関係数はチェックしていこうと思います。