こんな気持ちは初めてだ 【出発まで３日】

親知らず、縫合あとの抜糸をしました。
「糸を抜く」と書いて「抜糸。」（あたりまえ）
糸を抜くっていうことが、こんなに、こんなに、こんなに！！！！　痛いなんて！！！！！
涙でそうでした。
診察台の上で、海老ぞり状態でした。

おお、痛かった。

だけど、糸を抜くと、口が少し開くようになっています。
まだ、相変わらず、もごもごしかしゃべれないけど、
口の中の血の味はもうしないし、明らかに回復傾向！
今日会った、中国派遣の野球隊員(西南大学出身)は、明日親知らずを抜くと言っていました。
出国が28日と、もう少し余裕はあるものの、なんてチャレンジャー。
あ、私が言うことじゃないけど・・・。
無事に、親知らずが抜けて、順調に回復することを心よりお祈り申し上げます。
なんまんだぶーーー。
ホネ　ついてきませんように。






今日のファッション。
　JICA　ポロシャツ。　黒。　　イエーーーイ

　　　
　この関係の物以外、着る気が　着る気がしなーーーい！





　訓練所を出て考えます。　
　この訓練で得たものはたくさん。
　笑いあって、苦しんで、一緒に寝食を共にした友達。
　がむしゃらに勉強した経験。ＪＩＣＡから教えてもらった知識。
　それぞれに夢があって、目指すものがあって、キラキラしてました。

　そして、私が得た初めてのもの、それは人ために何かしたいという気持ちです。
　訓練所では、委員を決めるにしても、係を決めるにしても、
押し付け合いになったことはない。
ものの数秒で、誰かが「ハイ！」と手を挙げる。
だけど、みんな本当は語学で忙しい、余裕をなくすくらい追われている。
だけど、係をじゃんけんで決めたことなんて、一度もない。
自分がやろうかな、どうしようかな、と思っているときにすぐに「ハイ！」と手をあげる人がいる。
ああ、自分だってできたはずなのに、迷って手を挙げられなかったなあと軽く後悔する。
そして、躊躇なくサッと手を挙げた人を、この人はかっこいいなあ、と思う。
忙しい中、人のために、みんなのために仕事をしているのを見ると、ゴメン、ありがとうと思う。
次は、私がやらなきゃ、と思う。
自分がしてもらったから　したくなる
無理にやらされれば、やりたくないと思うだろうし、何で私が、と思うかもしれないけど、
みんなの中からどんどん自主的にやる人が出て、それがすごいと感動する。
オリジナルＴシャツを作ろうと呼びかけてデザインする人、
22年度1次隊の記念植樹をしようと業者とのやりとりと募金活動を黙々と行う人、
星空観察会、レクレーション、動作法、エイズ知識、土作り講習会、平和学習、隊員達が5時以降に時間を作って行うたくさんの自主講座、
最後の最後の忙しい時期に、みんなの荷物を送るための宅急便委員に
忙しいのに、自分がやると引き受けた人、

こんなにしてもらったら、自分も何かしたいと思う。
みんなのことが好きだし、みんなが喜んでくれることがしたいと思う。
喜んでもらえるなら、それだけで十分、何かをしたいと思うようになる。

これまで、協力隊ボランティアに行こうとする身でありながら、
行くのは自分のためであって、自分がやりたいことをただやろうとしているだけだったと思います。
だけど、今、ちょっと、喜んでくれることをやりたいと純粋に願う気持ちが生まれた気がしています。

「ボランティア精神」って、偽善的で、ずっと好きな言葉じゃなかったけど、
班のみんなや、訓練所であったすばらしい仲間に、自分も何かしたいと思った気持ちは
本物だったと思います。
そんな自然な気持ちを得たことが、一番大きな、そして大事なものだったかも。


３日後、タイに行きます。
２年間の途上国での生活は、帰国後もまた、何らかの形で関わったり、
極端に言えば、仕事を辞めて移住したり、
任国に行くのに近い経験はこの先できると思う。
だけど、あれだけ志を同じくして、力を高めあって刺激し合いながら、
年齢・経験さまざま人とともに６５日過ごす訓練所での経験は、
二度とない　絶対にできないと思う。
任国に行くよりも、ある意味で、すごい経験だったのじゃないかと思う。




明日は、福岡県と福岡市に、表敬訪問にいきます！