Runrun日記

最近読んだ本ー等伯

2012年下期、直木賞受賞作。

安倍龍太郎 著作 「等伯」 文春文庫

長谷川信春(等伯)≪天文8年(1539年)~ 慶長15年(1610年)≫の事が書かれていました。
安土桃山時代から江戸時代初期にかけての絵師だそうです。知らなかった。
能登・七尾の生まれで、父親は戦国大名畠山氏の家臣だったが、染物屋を営む絵仏師・長谷川宗清の養子となった。
1571年(元亀2年)頃、京都に上り、絵師として修行をし大成します。この時代を代表する絵師だそうです・・・

1571年(元亀2年)頃、信春は、畠山氏の政争に巻き込まれ、その縁で養父母が自害します。信春は、妻の静子と息子久蔵を連れて上洛しようとしますが、その頃近江は、浅井・朝倉と信長の抗争が激しく、敦賀にて足止めとなります。信春だけでも京に行こうとして、敦賀から山稜沿いに比叡山⇒京都の道をとります。そして、元亀2年9月12日(1571年9月30日)の比叡山焼き討ちに遭遇してしまいます。そこで織田信忠の家臣と戦ってしまった事から、信長に追われる身となってしまいます。

この物語では、信春はこのような苦難に再三遭います。その苦難を持ち前の負けず嫌い、向上心で乗り切っていきます。
読んでいて、そこまでムキにならんでもと、ハラハラしますね
長谷川家は日蓮宗の信者だったらしい。日蓮宗の上人達など、信春を助け導く人も多かった。
狩野派の絵師・狩野永徳達と技を競い争い、ライバル心を剥き出しにして、長谷川派を打ち立てます。

これは小説なので、史実とは幾分違うと思いますが・・。
この時代の小説は沢山読みましたが、大抵は武将や武芸者、忍者が主人公。絵師から見たこの時代の話は面白かった!

◇重要文化財『日堯上人像』 (元亀3年・1572)京都市・本法寺所蔵
◇重要文化財『山水図襖』  (天正17年・1589)京都・高台寺圓徳院蔵
◇国宝『楓図』       (文禄2年頃・1593頃)京都市・智積院所蔵
◇国宝『松林図屏風』     桃山時代(16~17世紀)東京国立博物館所蔵

これらは、この小説に出てくる、長谷川信春(等伯)の代表作のようです。
どんな絵なんだろう? 実物を見てみたい!!

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