一日中、冷たい雨が降りました。散歩にも行かれません
妻は雨の中、散歩に出かけました。帰りに食料の買い出しを・・とも云っていたので、使命感の違いですかね
テレビを見ていても、先の見えないコロナウイルスの話ばかりです。眼耳口を塞いで堪えるしかない。
2階の息子と妻が使っている本箱を眺めていたら、こんな本が在りました! 多分、昔に私が買った本。違うかな?
ジャック・ロンドン 著 『白い牙(White Fang)』 新潮文庫
狼の群れが、橇で旅する人をつけ狙う所から物語は始まります。犬6匹と一人が食い殺されました。壮絶な始まりですね。カナダ北辺の地、マッケンジーの原野で生まれたオオカミの生涯が描かれていました。
洞穴で生まれますが、初めて洞穴から出た時の驚きや苦難。すぐ狩猟を覚え、野生のオオカミとして成長していきます。しかし、母オオカミは、犬とオオカミの間に生まれていたので、人との接触に懐かしみを覚えていました。子オオカミは、母オオカミと共に人の世界に入って行きます。
まるで、見て来たかのようにオオカミの感情や世界が描かれていますね。作者は、余程犬や動物が好きだったのでしょう。
子オオカミは、人の世界でWhiteFangと名付けられます。インデアンのキャンプでは、棒で打たれるにより躾けられます。キャンプ地での、犬達との戦いや、人に棒打される中で、猜疑心が育ち、強く狂暴に成長していきます。母オオカミとの別れ、橇犬としての生活。
五歳になろうとする頃、WhiteFangの狡猾さと獰猛さを見込んだ白人に売り渡されてしまいます。見世物にされ、闘犬とされます。いよいよ心は曲がって行きます。
しかし、親切な白人が救います。WhiteFangは、初めて愛情に触れ変わって行きます。主人についてカルフォルニアに行き、主人の家族たちと幸せな生活を送ります。獰猛なオオカミが人の愛情により、確かな犬に変わって行く物語でした。
ジャック・ロンドンは、この逆の話、飼い犬が野生に戻って行く『野生の呼び声』という本も書いているようです。ひょっとしたら、これも昔読んだ事が有るかも・・
この小説のお気に入り度:★★★☆☆
最近の「本と雑誌」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事