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国連が第二次大戦の補償金裁判に関してイタリアを敗訴にする

2012-02-03 | Weblog
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(写真)金曜日に法廷で判決を待つイタリアの法律専門家達

国連の最高裁判所は、イタリアの法廷がドイツに対してナチスの戦争犯罪の補償金を要求したことをイタリア政府が容認したのは間違いと裁定しました。

国際司法裁判所(ICJ)の規約は、ナチス犯罪の犠牲者によってドイツが外国の法廷で訴えられることは法的に無効と確定しています。

ドイツは、1950年代以来、数十兆ドルの賠償金を払っています。

イタリアの最高裁判所が当時過酷な労働を強いられた人々による請求を支持したことを受けて、イタリア政府は2008年に国連に提訴しました。

ICJの判事小和田氏は、ハーグの本部で判決を読み上げました。

それによると、イタリアの最高裁判所は、1944年にドイツに強制移住させられ軍需産業で過酷な労働をさせられたとして市民のルイギ・フェリーニさんに賠償金を得る資格があるとする判決を出して、2008年にドイツの主権を侵害したというものです。

ICJは、国連の最高司法機関で国家間の問題を解決する役割があります。その判定は最終的なもので国に対して拘束力があります。

フェリーニさんは1998年にドイツに補償金を要求し、2004年にイタリアの最高裁がそれを認めました。

補償金の要求は次々と続き、昨年9月時点で500人の原告が起こした裁判がまだ80件残っていると、ドイツの弁護士がICJに語りました。

1944年の大虐殺でのギリシャ人犠牲者の親戚が再提訴したことを受けてギリシャも争議に入りましたが、ドイツは、ギリシャ人原告への補償金の支払いを拒否しました。

昨年、ドイツの弁護士は、「もしイタリアがそのような要求を受け入れ続けるなら、成り行きは厳しいものになるだろう」と主張しました。

「国内の法廷に裁判を再審査したり再開したりすることを認めたり、原告に最も都合のいい裁判所を探すことを認めれば、国家間の平和な解決は危機的状態になる」とドイツは言いました。

イタリアは、それに対して、ドイツ軍が犯した虐待は国の免責より優先されるべき〝国際犯罪″に当たるので、損害賠償要求は認められるものだと主張しました。

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ナチスの犯罪の犠牲者でまだ生きている人や親戚が裁判を起こしているようですね。

韓国女性の慰安婦争議に通じるものがあると思います。犠牲者は自分が当事者から直接補償を受けたいと思うのです。憎しみや恨みは何十年経っても消せないのです。