(写真)テヘランに戻ったローハニ大統領を支持者と反対派が出迎える
国連出席の間、ローハニ大統領はイランで問題になっている核問題に関して変化のシグナルを送りました。
それで、オバマ米大統領と30年ぶりにトップレベルの電話対談が行われました。
数百人の人々がテヘラン空港に集まりました。支持者は旅を歓迎し、反対派は靴を投げつけました。
フランスの記者によると、空港の外にはおよそ200~300人の支持者が集まってローハニ大統領の努力を称えました。
しかし、およそ60人の反対派は、「アメリカに死を」「イスラエルに死を」と叫びました。
ローハニ大統領は、彼の車が離れる時群衆に手を振りました。
ニューヨークタイムズは、数十人の反対派が大統領の車に卵や靴を投げつけている様子を混とんとした状態と伝えました。
イラン労働ニュース社(ILNA)は:「多くの若者と学生がメフラバド空港に集まってニューヨーク滞在中の大統領の発言や姿勢を支持した」と伝えました。
また、イランのアヤトラ・ハメネイ最高指導者の高級アドバイザーのヴェラヤティ氏や多くの閣僚も大統領を歓迎したと伝えました。
オバマ大統領との電話対談はローハニ大統領がニューヨークを発つ寸前に行われました。
ファーズ・ニュースは、先に電話をしたのは米国側だとするローハニ大統領の言葉を引用しました。米国ではいくつかの報道がそれを否定しています。
「昨日、空港に向かう準備をしていた時に、ホワイトハウスから米大統領が是非電話で話をしたいという連絡があった」とテヘランに着いたローハニ大統領の言葉をファーズ紙が引用しました。
「大使の携帯電話にその連絡があった。会話は大半が核問題に関するものだった。」とローハニ大統領。
電話の後、オバマ大統領は言いました:「前進させるには確実に妨害があるだろうが、成功を期待する。我々は包括的に解決できると信じている。」
穏健派とされているローハニ大統領は、6月に就任しました。彼は、核問題に関する交渉は3~6か月のうちに実現させたいと語りました。
彼は、また、西側諸国が長い間疑ってきた核爆弾をイランは追及していないと強調しました。
もし、ローハニ大統領が国連で話したことを実現でき、また、世界の大国がそれに応じることができれば、その時に進展の可能性があります。
初めてのスピーチを過去と全く異なる状況の中で行ったとローハニ大統領。
米国と中国は、P5+1として知られている交渉国である米・ロ・英・仏・中とドイツによる現在の提案にイランが応じることを期待していると言いました。
六か国は、イランに20%増殖のウラニウムの生産と貯蔵を止めて核爆弾の能力の達成をあきらめるように求めています。
また、地下の増殖炉フォルドゥを閉鎖するようにも求めています。
イランとP5+1の間の実質的な交渉は10月15日に行われる予定です。ローハニ大統領は、その時に計画書を提出するとしていますが、詳細は語りませんでした。
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ローハニ大統領は、世界に向かって随分改革的なスピーチをしたものだなあと感心しました。と同時に一挙にあれほどの改革的なことを語って国内では大丈夫なのかなあという心配もありました。やっぱり大統領は卵や靴を投げつけられたようですね。でも、支持者の方が数が多いし、ハメネイ最高指導者側や閣僚の支持もあるので心配しなくてよいのかな・・・。
大胆に核問題を解決して、ミャンマーのように民主化を進めれば、経済制裁も解除され投資などの協力も得られて国民の生活が楽になるかもしれません。それを北朝鮮も見ていてほしい。 でも、現実はなかなか厳しいでしょうね。