犬の年齢を7倍すると人間の年齢と同じとしばしば言われているようですが本当でしょうか?
私のウエスト・ハイランド・テリアのメグは数か月前に死にました。彼女は19才4か月でした。
数日後、人の1年は犬の7年に相当するとしばしば引用されている統計を思い出しました。飼い主は、犬が年を取るにつれて、この方法で計算してペットの余命を考えているのではないでしょうか。
しかし、それが本当なら、メグは135才で死んだことになり、有り得ないことに思えます。
人間でも122才以上生きた人はいません。
だから、もし、犬の7年は人の1年という数え方が間違っているなら、どうすれば正確な計算ができるのでしょうか?
犬は、地球で最も種類の多い哺乳類です。成犬は、体型や毛並みのタイプの違いなどにより3キロから90キロまで体重が異なります。
つまり、寿命でいえば種類によって多様的であるということです。意外なことに、メグのような小型犬の方が大型犬より長生きするのです。
「もし、哺乳動物の平均寿命と体の大きさの間の統計的な相関関係について考えるなら、一般的に否定しがたい傾向があります。ゴリラや象や鯨はトガリネズミや普通のネズミよりはるかに長生きします。」とジョージア大学の遺伝学のプロミスロー教授は言います。
それで、グレートデンはチワワより長生きすると考えられるかもしれませんが、そうとも限りません。
プロミスロー教授はこれに関して独自の論理を持っています。
「大きさに関して最も強い相関関係を示すのは病気の癌です。」と彼は言います。
「癌は年齢で急速に進むことが分っています。癌の割合は年と共に劇的に増えます。人間と同じです。」
それは、癌のリスクが非常に増し、大型犬は癌で死亡するリスクが高い(およそ50%)ので、大型犬は一般的に小型犬(癌による死亡はおよそ10%)より寿命が短いのです。
小型犬が大型犬より早く成長するという事実もさることながら、これも事実です。
「小型犬は大型犬より早く骨格や生殖器が成熟し、成犬になるとより長く生きる。」とジョージア大学の内科学のグリービィ助教授は言います。
言いかえれば、小型犬は幼齢期が短く大人の期間が長いのです。
一方、大型犬は骨格が成熟するまでに2年かかり、それからはわずか4~5年しか生きません。
例えば、ブルドッグは平均6才までしか生きませんが、ボーダーテリアは平均14才まで生きます。
つまり、小型犬は人間の年の最初の2年で大型犬よりずっと早く年を取りますが、成犬になれば大型犬よりゆっくり年を取るということです。
奇妙なことですが、小型犬は人間の年の2年間では大型犬より年寄りですが、5年後には若くなっているのです。
「それは他の動物には起こりません。犬にあるような同一種内で同程度のサイズの多様性を持つ種は他にありません。種々異なる大きさの犬を造ることによってこの老化する現象を発表することは可能です。」
もし科学者が遺伝的に成長時20ポンドの重さの牛と別の2,000ポンドの牛を造ると、牛でも同じことが起こる可能性があると彼女は主張します。
人間の1年が犬では7年という理論がどこで生じたのか誰も知らないし、少なくともその理論を唱えた人はいません。それは1960年代の数学の教科書に初めて出現し、子供達に7:1の割合を使って犬の年齢を計算させる質問が作られました。
全体として犬にとってそれが全く悪い評価ではありません。
犬の生涯の初期における異なる成長の割合や異なる平均寿命を要因にして考えるなら、全ての種類の犬のより正確な計算は犬の6年が人間の1年ということになるでしょう。
しかし、広い範囲で考えると、ブルドッグは人間の1年で平均13才、ミニチュア・ダックスフントはわずか4才です。
さて、私のメグは? その計算法でいくと彼女は死んだ時135才ではなく109才ということになり、これも前代未聞ですね。
******************
犬の年齢の数え方は、種類や大きさによって寿命が異なることを考慮すると複雑ですね。健康に注意していれば、犬は生後1年で人間の17歳~20歳で、1年経つごとに人間の歳で言うと4歳ずつ歳を取っていくと言われているようです。犬の7年が人の1年というのは当たらないようですね。