笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

「あなたが普通じゃないから世界はこんなにすばらしい」 ~怒涛のイギリス映画3作鑑賞

2019年02月23日 18時20分53秒 | 映画

いよいよ、今週末はアカデミー授賞式です。
「ボヘミアン・ラプソディ」がどのあたりに食いつくかファンとしてはと~っても楽しみなところです。
ラミさんには主演男優賞を獲ってもらいたいな、と思っていますけど(^^)

というわけでもないのですが、昨夜久しぶりにアマゾンプライムを覗いてみたところ、見逃していた2018年アカデミーノミネート作品「ウィンストン・チャーチル」が掛かっているではないですか。大好きなゲイリー・オールドマン主演だし、週末だし、アカデミーウィークでもあるし、といろんな理由をこじつけて、午後11時30分の寝る前にもかかわらず観てしまいました。。(^_^;)



いやー、面白かったですわ。
チャーチルが「戦時内閣」の首相になり、西ヨーロッパ侵攻をどんどん進めるナチスドイツがまさにイギリスに迫ろうとしていた1939年、「ドイツと交渉すべき」と主張する勢力に対して徹底抗戦による「勝利」を主張するチャーチルの葛藤を描いた作品です。
何よりも魅かれたのは「あなたは言葉の魔術師だから」と言われたチャーチルの演説。

言葉の「力」を信じ、徹底して自分の言葉にこだわり、相手の気持ちを動かしてゆくその姿を見ていると、政治家と言葉は切っても切れないし、その言葉の重みは政治家の命すら奪うのだ、とつくづく思っちゃったのですよ。。
もちろん、この魔術には発信者の「(気持ちを)共有させる表現力」も欠かせませんが。(そういう意味では当時のヒトラーの演説もある意味「魔術」であったことでしょう)。それにしてもゲイリー・オールドマン、最高。。。

さてさて、この作品には当時の英国王ジョージ6世が描かれています。最初はチャーチルを毛嫌いしていた国王でしたが、最後に国王としての矜持を見せ、チャーチルの味方になるジョージ6世。で、ジョージ6世と言えば2011年のアカデミー作品賞「英国王のスピーチ」でございます。



たしか作品もアマゾンに掛かっていたっけ、、とそのまま同作品の視聴に流れます。この時点で午前2時を過ぎておりますですよ。(^_^;)をーぃ。。

この作品も「言葉の力」の重みをしっかりと描いています。(良く悪くも)リーダーの資質が「言葉」であることが良くわかります。作中、ヒトラーの演説を観たジョージ6世が「あいつは嫌いがだ演説は上手い」という台詞もありました。

参考までに歴史的なことを加えますと、ジョージ6世が第二次世界大戦の宣戦布告をしたのが1939年9月で当時の首相はチャンバレン。チャーチルは1940年5月の「挙国一致内閣」発足から終戦の1945年まで首相を務ています。詳しくはウィキへ

ウィキを読むと、本当にぎりぎりまでイギリスがドイツと戦っていた様子がわかります。
で、この大戦の行方を決定付けたイギリスの英知が2015年アカデミーノミネート作品「イミテーション・ゲーム」で描かれるわけです。



こちらもアマゾンに「掛かって」おります。。。劇場で見たけど、えぇい、このまま観ちゃえ! と。午前4時を回ったあたりで視聴開始。
この作品については過去のブログがありますので、よろしければそちらもどうぞ

エニグマ暗号が開戦から終戦までのどの時期に解読されていたのかはわかりませんが(1942、43年くらい?)、「英国王のスピーチ」と「ウィンストン・チャーチル」を観た後だったので、ちょっと考えたのが、AI技術が進むこれからの世の中で、「演説」ってどうなるんだろう、ってこと。
膨大な過去の演説データから学んだAIが作り出す言葉(文章)を操るカリスマ発信者の演説に生身の人間が「感動」して、一致団結したりしたりする日が来るのでしょうか?

自分の言葉で話すことのない、それらの発信者の演説を耳にした時、私には本能的な違和感や居心地の悪さ、感情の不協和音のような小さなささくれを感じることができるのでしょうか?。。
難しい問題だわ。。う~、眠い(p_-)。。

※タイトルの台詞は「イミテーション・ゲーム」より

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