数年前、川釣りに行くときにいつも聞いていたのは "The Long Black Veil" というチーフタンズのCDだ。アイルランドのグループ、チーフタンズが大物歌手をゲストに招いて録音したもので、その顔ぶれはそうそうたるもの。
スティング、ミック・ジャガー、シンニード・オコーナー、ヴァン・モリソン、マーク・ノプラー、ライ・クーダー、マリアン・フェイスフル、トム・ジョーンズ、ローリング・ストーンズ。
ご覧のとおり、この顔ぶれの中で全く場違いなのがトム・ジョーンズ。全13曲中、8曲のレコーディングがアイルランドのダブリンで行われ、残りの4曲がニューヨーク、最後の1曲はロスアンゼルスという具合で、これがトム・ジョーンズのセッション、しかも、曲は「テネシー・ワルツ」とくるから思わずのけぞってしまうのである。
最強の闘士・シンニード・オコーナーは別格として、それぞれのアーティストがきっちりとした音楽的メッセージを持っているアルバムの中で、トム・ジョーンズだけは、ロスアンゼルスの晴天の中でお気楽に歌っているようにみえる。だがしかし、この「テネシー・ワルツ」を実際に聞いたとたん、そんな考えは一度に消えて、思わずひざを乗り出してしまうのだ。
この歌から聞こえてくるトム・ジョーンズのメッセージはこうだ。『オレは歌が好きで好きでたまらないんだ。大声をだしてシャウトしているときが無常の喜び、今日も生きていて、歌うことができることに感謝するよ』。
考えようによってはお気楽きわまりないのだが、真の歌好きの歌を聞くことができるのは、これまた無常の喜びであるに違いない。とにかく、この「テネシー・ワルツ」を聞くと、間違いなく幸せになる。どんなに仏頂面をしていた人でも、必ず笑みを浮かべてくれるだろう。
幸せな人間が運んでくれる音楽ほど心の安らぎとなるものはない。トム・ジョーンズの絶唱「テネシー・ワルツ」から連続するかたちで、チーフタンズのメンバー、パディ・モロニーによる「テネシー・マズルカ」が演奏される。これを聞いて、私は幸せな心持のなかで、川に向かう準備をはじめるのだ。
スティング、ミック・ジャガー、シンニード・オコーナー、ヴァン・モリソン、マーク・ノプラー、ライ・クーダー、マリアン・フェイスフル、トム・ジョーンズ、ローリング・ストーンズ。
ご覧のとおり、この顔ぶれの中で全く場違いなのがトム・ジョーンズ。全13曲中、8曲のレコーディングがアイルランドのダブリンで行われ、残りの4曲がニューヨーク、最後の1曲はロスアンゼルスという具合で、これがトム・ジョーンズのセッション、しかも、曲は「テネシー・ワルツ」とくるから思わずのけぞってしまうのである。
最強の闘士・シンニード・オコーナーは別格として、それぞれのアーティストがきっちりとした音楽的メッセージを持っているアルバムの中で、トム・ジョーンズだけは、ロスアンゼルスの晴天の中でお気楽に歌っているようにみえる。だがしかし、この「テネシー・ワルツ」を実際に聞いたとたん、そんな考えは一度に消えて、思わずひざを乗り出してしまうのだ。
この歌から聞こえてくるトム・ジョーンズのメッセージはこうだ。『オレは歌が好きで好きでたまらないんだ。大声をだしてシャウトしているときが無常の喜び、今日も生きていて、歌うことができることに感謝するよ』。
考えようによってはお気楽きわまりないのだが、真の歌好きの歌を聞くことができるのは、これまた無常の喜びであるに違いない。とにかく、この「テネシー・ワルツ」を聞くと、間違いなく幸せになる。どんなに仏頂面をしていた人でも、必ず笑みを浮かべてくれるだろう。
幸せな人間が運んでくれる音楽ほど心の安らぎとなるものはない。トム・ジョーンズの絶唱「テネシー・ワルツ」から連続するかたちで、チーフタンズのメンバー、パディ・モロニーによる「テネシー・マズルカ」が演奏される。これを聞いて、私は幸せな心持のなかで、川に向かう準備をはじめるのだ。