りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

最も近くて、最も難しい関係。

2013-04-06 | Weblog
昨夜、テレビで中村勘三郎さんのドキュメント番組を放送していた。

みなさんもそうだと思うが、ボクも大好きな役者だった。
まだ10代の頃、テレビで勘三郎さん主演のドラマを見た記憶がある。
当時は歌舞伎の“か”の字も知らなかったので、その主人公を演じている
俳優が歌舞伎役者だということさえ、まったく知らなかった。
しかしそのドラマでの軽快な演技と、どことなく愛嬌があるのに、
なぜかカッコよく見えるその雰囲気に、“いい男だなあ”とドラマを
見ながら思ったことを今でも覚えている。

あれからボクも年を重ねてきたけど、やっぱり今でもカッコいい男だと思う。
仮にそれをひと言で言い表せば、手垢のついた表現だけど、やはり“粋”という
言葉になるのだろうか。

放送終了後、YOU TUBEでいくつかの動画を見た。
逝去された当日、京都南座で襲名披露公演をしていたご子息の勘九郎さんと
七之助さんの口上の動画もノーカットでUPされていた。

逝去された直後に繰り返しテレビで放送された映像だから、ボクも何度も
見たけど、今見ても胸が熱くなる。

だが、その一方で、自分自身のことも考えてしまう。

ボクは、自分の父親に対して、ここまでの憧憬を胸に抱いて生きてきただろうか。
また、自分の子どもたちに対して、父親という存在に、ここまでの愛情を持たせる
育て方や接し方をしているだろうか。

親子の関係が新たな段階に入ったことを実感する毎日を過ごしているからか、
二人の口上を聞きながら、そんなことをおぼろげに思う。

数多の人間関係の中で、最も近くて、最も難しい関係。
もしかしたら、それが“親子”という関係なのかもしれない。


【口上】中村勘三郎 逝去 勘九郎・七之助さん思いを込めて
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